こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
Twitterから質問を頂きました。
Question
「ベースの基礎練習って具体的に何をやればいいんですか?」
「ベースが上手くなりたいなら基礎練習をしっかりやりましょう!」なんてよく言われますが、具体的にどんな基礎練習が必要なのかを知らない方も多いのではないでしようか。
どんな基礎練習が、どういう理由で、どんなことに有効なのか。
ベースの初心者さんは、何から練習を始めたらいいのか。
今回の記事では、ベースの基礎練習メニューについてお話してみたいと思います。
みなさんは、どんなベーシストになりたいですか?
頭の中で理想のゴール思い描きながら、これから紹介する基礎練習に取り組んでみてください!
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0.楽器を始めたての頃の基礎練習
基礎練習メニューの紹介に入る前に、ベースを買ってきたばかりのプレイヤーさん向けのお話から。
正しいフォームを知らないで音を出し始めると、重度の水ぶくれや腱鞘炎など身体を痛める原因になってしまいます。
まずは、演奏してみたい奏法に合わせて「正しく弦をはじく練習」から始めてみましょう。
※gif動画
【基礎練習】ベースの音の出し方編
【指弾き入門】現役ベース講師による2フィンガーのやり方講座
【初心者向け】現役ベース講師によるピック弾き入門講座!
がんばれ初心者さん!
BASS NOTEは全てのベーシストさんを応援しています!
1.ベースのリズムの基礎練習
では、基礎練習についてのお話を進めていきましょう。
まず、はじめに。
初心者から上級者まで、一貫して必ず行う必要があるのが
「リズムに関する基礎練習」であります。
ベースは「リズムによって場の空気を支配することが役目」の楽器です。
リズムトレーニングをしていないベーシストなんて、シャリを握れない寿司屋の大将みたいなものです。
リズムを制する者は全て制す!
毎日必ず、リズムに関する基礎練習を行うようにしましょう!
リズムに関する基礎練習とは?
メトロノームと仲良くなりましょう!
メトロノームには「正しい使い方」というものがあります。
ただ闇雲にクリックを鳴らした練習を続けていても、リズム感は鍛えられません。
効果的なメトロノームを使った基礎練習に関しては、「特集: リズム感徹底強化プログラム」で詳しく紹介しています!
リズム感は筋トレとおなじで、後天的に鍛えることができるものです。
どんなにリズム感の悪い人でも、ただしい練習を続けることで必ず正確なリズム感を手に入れることができます。
BASS NOTEでは、下記のような基礎練習メニューをたくさん用意しています。
リズム感徹底強化プログラム
リズム感向上の第一歩!4分音符の頭打ち練習
音符を無意識に細かく取れるようにする練習
ベースのグルーヴを鍛える!ノートの長さを意識する練習をしてみよう
絶対に分かる!ベーシストのためのポリリズム入門
徹底強化プログラムでは、確実に成果も出ています!
リズムに関する基礎練習メニューにも興味のある方は、ぜひ下記のページを参考にしてみてください。
闇雲にメトロノームを使っても効果は薄い!
例えば、こちらの少し変わった練習。
上記の練習は、クリックが鳴っていない部分の拍を正確に自分の中で刻んでいけるようになるための練習方法です。
演奏の中で欠かせないタイム感を鍛えることができます。
▶︎演奏屋に必須の「タイム感」を鍛える効果的な練習方法
どういう部分を鍛えるために、どこでメトロノームを鳴らしているのか。こういう点をしっかり考えながら演奏しましょう。
人間は
・この行動にどのような意味があるのか
・この行動にどのような効果があるのか
という点を分かっていないと、十分にその行動の効果が得られない!ということが心理学の研究で分かっています。
何も考えずに、ただ与えられた課題を黙々と続けていても成長は見込めません!
また、早い段階でリズムに関する教則本を手にとってリズムの概念や鍛え方を頭に入れておくのも有効です。
まずはリズム感自己診断テスト!
BASS NOTEの人気コンテンツ「ベーシストのためのリズム感自己診断テスト」の記事で、自分の今のリズム感がどの程度のレベルまで通用するのか試してみてください!
診断のフレーズは問いません!
お手元にメトロノームを用意して、Let’s Try!!
リズム感短期集中強化合宿
僕が実際に行っているリズム感のトレーニングメニューです。
練習に困ったときは、こちらも参考にしてみてください!
2.ベースの運指の基礎練習
次は、両手の指の基礎練習です。
この練習をしないことには、指は動かせるようになりません。
逆を言えば、基礎練習をしっかり重ねれば必ず指は動くようになります。
「指を動かす」というのは人間の遺伝子に元から組み込まれている動作なので、鍛えさえすれば間違いなく成長する技術なんですね。
より自由な演奏ができるようになるため、
指を動かす基礎練習を行うようにしましょう!
カテゴリ: 運指練習
指を動かす基礎練習とは?
もっとも初歩的で有名なのは、こんな感じの基礎練習。
クロマチック(半音階)と呼ばれる動きで1234、1234…と順番に指を動かしていく練習です。
▶リズム感向上の第一歩!ベーシストのための4分音符の頭打ち練習
1243、1243…。慣れてきたら4本の指の順番を入れ替えてみたり。
1324、1324…。
弦をまたいでX字に指を動かしてみたり。
最初は「指を一本一本動かす練習」や「ベースの指板の幅を指先に覚え込ませる練習」から始めてみましょう!
運指の基礎練習における注意
ところが。
正直なところ、上記の基礎練習が効果を発揮するのはベースを手にした最初期の頃だけです。
- 指が自由に動くようになる
- 楽器の弦やフレットの間隔を覚える
- 右手と左手のタイミングを合わせる
このあたりのスキルがある程度身に付いてきた後は、クロマチックの基礎練習を無心に続けていても成長は望めません。
上昇
ベースに必要な基本動作ができるようになった後は、スケールを上下する練習や、指定したキーで簡単なアドリブを取ってみるなど。
そういう基礎練習メニューにシフトしていったほうが、実用的な指使いを練習しつつ音楽理論にも強くなります。
好きな楽曲をどんどんコピーして練習していくのも、効果的な運指練習の方法のひとつです!
スケールやアドリブに関しては「音楽理論」のカテゴリを参考にしてみてください!
強化版クロマチック
こちらはBASS NOTE内で人気の運指練習メニューです!
お時間があれば是非挑戦してみてください!
右手の基礎練習
もちろん、弦を押さえる左手の練習ばかり続けていてもベースは上手に弾けるようにはなりません。
右手のピッキングの練習も大切です。
※gif動画
▶【指弾き入門】初心者向け!現役ベース講師による2フィンガーのやり方講座
より無駄のないスムーズな弦のはじき方。
演奏しながら余計な音をミュートする構え方。
練習しなきゃいけないことはたくさんです!
まずは、
・人差し指で弾いたとき
・中指で弾いたとき
どっちで弦を弾いても音量差や音質の違いが出ない安定したピッキングを身に着けましょう!
リズムと運指の基礎練習は同時に行う
上記の「指の基礎練習」を行う際には、必ずメトロノームを使って練習をするようにしましょう!
日常の運指の基礎練習に「リズム感絶対矯正講座」のメトロノームの鳴らし方を複合させることで、時間を大幅に短縮して有意義な基礎練習を行うことができます。
ベースの基礎練習に関するまとめ
- 基礎練習は目的を明確にして行うこと。
- リズムトレーニングを行うこと。
- 運指練習を行うこと。
- ピッキングの練習を行うこと。
自分がどんなリズムが苦手なのか。
どんな指運びが下手なのか。
分析しながら必要な基礎練習を重ねましょう。
基礎練習とは「これをやりなさい!」と提示されてやるものではありません。
あくまで自分に欠けているものを克服するための下積み練習です。
「ベースが上手くなりたい!」という全てのベーシスト諸君!
基礎を制する者は全てを制す!
メトロノームと1対1の対話は確かに地味なものです。
が、基礎練習は必ずあなたを一人前のベーシストに成長させてくれます。
基礎練習としてリズムトレーニングと運指練習をしっかり行いましょう!
▶︎ベーシストのためのメトロノームを使ったリズム感絶対矯正講座
▶︎カテゴリ: 運指練習
ベースの基礎練習を本格的に始める前に
基礎練習を行う前に「より効果的・効率的に練習を行うための事前知識」を頭の片隅にインプットしておくことをオススメします!
関連記事: ベースが上手くなりたい!
▶︎ベースが上手くなりたいです!という想いに現役ベース講師がお答えします