ベース用「究極の演奏環境」を更に効率化するために改造してみた。

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こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。

僕は現在フリーランスで活動しているため、演奏依頼に仲介してくれる人がいません。
全ての予定を自分で管理する必要があります。
逆に言うと、どんな団体からでも自由に依頼を引き受けることができます。

そして、調子に乗って多方の団体さんから演奏の仕事を引き受けた結果…
なんと、一ヶ月間で約40曲も覚えなくてはいけなくなってしまいました。

夏休みシーズンは商売繁盛。
やってやろうじゃありませんか!

今回の記事では、楽曲を暗譜するコツについて書いてみようと思います。

今回の前提条件

楽曲について

  • 楽譜が用意されている楽曲は40曲中3曲のみ。
    (ほとんどは耳コピです。)
  • 未経験な楽曲は20曲ほど。
  • 完コピが必要なのは6曲のみ。
  • 比較的オーソドックスな楽曲が多め。
和明さん
半分は演奏したことのない曲ですが、いずれも一度は耳にしたことがあるような有名な楽曲ばかり。 「全く知らない曲」はほとんどありませんでした。

奏者

  • 耳コピは単音・和音ともに得意。
    一度聴けば大まかに再現できる。
  • 初めて聴く曲でも、ある程度はコードを先読みして即興で合わせられる。
和明さん
採譜を仕事にしていた身なので、耳コピに苦手意識はありません。 むしろオタマジャクシのほうが苦手です。
耳コピ完全攻略道場

その他の情報

  • ショッピングモールやイベント会場、
    カフェ、バーなど。
  • 編成・設備・客層など、演奏環境は日によって全く違う。
  • iPad miniをカンペとして使うことができる。

楽器について

  • エレキベース
  • アップライトベース
和明さん
現場に合わせて使い分けます。
ふぁい!

たくさんの曲を早く弾けるようになるコツ

短期間で大量の曲を覚えるためには、効率的な戦略が必要です。

順番を定めて練習する

まずは公演に合わせて、曲を落とし込む優先順位を決めます。
和明さん
例えば学校の夏休みの宿題。 授業(提出)の順番に合わせてギリギリにやったことありませんか? あれと同じ考え方です。
1度のステージで40曲を演奏するわけではないので、いっきに全ての楽曲を覚える必要はないんです。
8/1 ◯◯モール △△店 … 5曲
8/3 老人ホーム□□□ … 6曲
8/4 ◯◯◯祭り ステージ … 3曲
8/5 Jazz Bar △△△ … 7曲

基本的には公演の日付の順番に覚えていきます。
最悪初日のステージに間に合わなくても、後半のステージまでには猶予があるので少し安心。
「得意なジャンル」「楽曲が少ない公演」「テキトーな演奏でも怒られないステージ」など、余裕のありそうな日程ぶんの練習は後回しにします。

優先、後回しのさじ加減は自身のプレイスキルや性格と相談しながら決めてみましょう。

理論的に覚えていく

練習する順番をある程度定めたら、あとは暗譜の作業です。

このとき、闇雲に運指を覚えようとはしません。
大切なのは理論的な思考で覚えていくこと。
これはコード進行もメロディも一緒です。
▶︎理論派ベーシスト育成計画

例えば。
ジャズの超定番曲、Autumn Leaves
枯葉のメロディ
タップで拡大
こちらのテーマメロディ。
前半のフレーズの頭は必ず、小節のコードに対して「R・9th・3th」で入るという特性があるんです。
更に、R・9・3を通過したあとは次の小節の3度の音に着地するという法則性で成り立っています。

一度慣れてしまえば、音名や運指で覚えるよりも遥かに簡単です。
和明さん
楽曲内の規則性や法則性を見つけて、単純な方法で暗譜していきましょう!
演奏中に指板を可視化できるようになっていれば、フレーズを覚えるを覚えるのがとっても簡単に!
▶︎理論派ベーシスト育成計画 Lv.6 ルートから見た度数を把握しよう

妥協ラインを大幅に下げること

これは、一流を目指す上ではどんなジャンルでも必須なことです。

とにかく完璧を目指さないこと!
1曲ずつ100%の完成度を目指していては、40曲なんて処理できません。
まずはササササッと一通り40曲分の音採りをして、それから不安な点を少しずつ補強していきます。

「楽曲をコピーするときに求められる精度、妥協ラインについて」という記事でアンケートを取った際にも、大多数の方が「大まかな雰囲気をコピーするだけ」と回答しています。


最初から完璧を目指さない!
大まかな雰囲気が掴めたら次の曲へ!
「これぐらい音取れれば十分でしょ!」という最低限のラインを決めて、どんどん次の曲に着手していくようにしましょう!

和明さん
そもそも「妥協ラインを大幅に下げても人前に立てるレベル」でなければ、こんな仕事やってられないんですけどネ(笑)

筆者の過去の修羅場の話

専門学校を卒業してすぐの頃でしょうか。
本番前日に楽団のベーシストさんが大怪我!

急遽代役で僕がコンサートに参戦!

聞いたこともない曲を500人の前で10曲演奏!
なんいう修羅場を経験したことがあるんです。
和明さん
今振り返ると、鬼畜の所業でした。
その時に比べたら「なんてイージーモードなんでしょう!」というのが、今回の僕の心の中でした。
今回は猶予が一ヶ月もありましたからね!

経験から生まれる心の余裕というのも、大量の楽曲を相手にするうえでは大切なんだと思います。
「あの時に比べたら、こんな壁は屁でもないぜ!!」と思える器が、楽曲に立ち向かう心を軽くしてくれます。

和明さん
たくさん場数を踏んで、ベーシストとして色んな修羅場を潜り抜けましょう!

まとめ

  • 練習する順番を正しく整理する
  • 理論的な視点を持って暗譜する
  • 最初から完璧を目指さないで次々練習する
大量の曲を短期間で覚えるために大切なのは、上記の3点。

もうね。
ライブの日程はどんどん迫ってくるので、なりふり構ってられませんからね!
「こんなもんでええやろ!」の精神でどんどん片付けていきましょう!
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