こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
今回は「リズム感徹底強化プログラム」の企画として
「リズム感短期集中強化合宿」をお届けします。
1週間でリズム感を徹底強化します!
Question
「和明さんは普段どのようなリズムトレーニングを行っていますか?」
大事なレコーディングやステージのお仕事が入ったときに事前準備として僕自身が実際に行なっているリズムトレーニングのメニューをまとめてみました。
リズム感強化のブートキャンプです!
ライブ直前の練習などに利用してみて下さい!
ベーシストのためのリズム感短期集中強化トレーニング
事前事項
これから行う「短期集中強化合宿」は、日々の基礎練習がしっかりできていることが最低条件です!
「強化合宿のトレーニングメニューが難しいよぅ…」
しっかり基礎を固めた上で、挑戦してください!
練習のフレーズについて
ステージやレコーディングを控えている場合には、本番で演奏する楽曲のフレーズを使用します。
今回の強化合宿内では、この動画のメインフレーズをサンプルとして使用しています。
日ごろの練習としてトレーニングを行う場合は、フレーズは問いません!
自由なベースラインで練習に励みましょう。
基礎運指練習のフレーズを使ったり、コード進行を決めてアドリブで回しても構いません!
メトロノームのBPMについて
本番で演奏する曲に「近い数値」を指定しましょう。
例えば、目標のBPMが140の場合。
メトロノームは120〜160くらいを目安にテンポを設定します。
「今日はBPM150!安定するまでこの数字から動かないぞ!」というBPM固定の練習は、走ったりモタったりしてしまう本番では、かえって命取りになってしまいます。
基礎練習には良いけどネ。
本番前の集中合宿のときは、テンポを固定せずに練習してみましょう。
メトロノームについているタップ機能で、ランダムに数字を指定するのがオススメです!
練習メニュークリアの目安について
短期集中で成果を出す練習なので妥協は禁止です。
クリックが聴こえなくなるほどのジャストな発音を目指してください。
最低でも2小節〜3小節はメトロノームの音が相殺されるような演奏を続けられる状態を目指しましょう!
ほんとに先輩が弾くたびにメトロノームちゃんと動いてるか確認しちゃう笑
ふつーに凄いけど生徒はいい迷惑です笑笑 — きらり (@kirari__bass) 2019年2月27日
相殺しすぎて生徒さんから苦情が来ました。
クリックは意識的に相殺するものではない!
狙ってクリックを相殺するような演奏は、かえって成長の妨げになってしまいます!
基本的には、体内のリズム感が鍛えられてくると自然にジャストなリズムで演奏できるようになってきます。
無理やりメトロノームを意識して「自分からクリックに当てに(消しに)いく」というような演奏は、むしろ自分のリズム感がガタガタになってしまう可能性も…。
自分からメトロノームに合わせにいかない!ということを、しっかり覚えておきましょう。
詳しいことは「ベースの演奏を上達させるたった1つの意識改革」の記事で紹介しています。
疲れたらやめる
この短期集中トレーニングでは「できるまで続ける」という練習方法はオススメしません。
「集中力が切れたらやめる」ということを徹底したほうが、質の高いトレーニングが行えます。
だらだら続けていても仕方ない!
自分がもっとも練習に集中できる最高のコンディションで、トレーニングに挑戦するようにしましょう!
リズム感自己診断テスト
強化合宿の練習メニューに入る前に、自分のリズム感レベルをチェックしておきたい方は「ベーシストのためのリズム感自己診断テスト」も合わせてチェック!
リズム感強化合宿 特別メニュー
最低でも1日2〜3個ずつ組み合わせながら毎日トレーニングをおこなっていくと、効果が実感できると思います!
「ベースを練習するときに知っておきたい大切なこと」の記事を読んでいない方は、先にこちらに目を通しておくとより良質で効率的な練習が行えます。
合わせて参考にしてみてください。
◆2拍4拍打ち
【TEMPO: 基準の50%】
まずは基本の「2拍・4拍打ち」で体幹を整えます。
僕はウォーミングアップとしてI-VI-II-Vのアドリブのフレーズをずーっと無心で回したりしています。
基礎練楽しい…!
▶10分で分かる!ベーシストのためのジャズアドリブ入門講座!
慣れてきたらクリックを「2拍裏・4拍裏」にズラしてみたり。
「1拍・3拍の16分4つ目」にしてみたり。
「1小節に2回打ち」で安定できるのは基本中の基本!
まずは『スネアの位置』にクリックを合わせて、拍を数える感覚を身に着けましょう!
◆1小節で1発打ち
【TEMPO: 基準の25%】
さらにクリックを半分に減らし「1小節に1回打ち」で練習します。
こちらは「2拍目表」で鳴らした場合の例。
クリックを「3拍目の16分2つ目」で演奏できますか?
いろんなパターンを試してみましょう!
◆8分の裏打ち
【TEMPO: 100%】
「1小節1発打ち」でしっかり拍の感覚を強化したら、このあたりで基本に戻って「8分裏」でクリックを鳴らして練習します。
確認作業のつもりでサクサク行きましょう!
この工程でつまづく人は日頃の練習不足!!
通称「裏拍打ち」は、ガイドのヒントが多すぎるので、本番前に時間を割いて練習するのは少しもったいないかも…!
◆付点打ち
【TEMPO: 基準の32%】
「付点2分」間隔のループです。
自分の中でしっかり4拍を安定して刻めていないと、この鳴らし方での演奏は安定しません。
この段階でズレてしまう人は、最初からやり直し!
【TEMPO: 基準の66%】
こちらは「付点4分」間隔のループ。
上記の倍速です。
クリックが表→裏→表→裏…と入れ替わりながら鳴る状態になります。
僕はこの練習メニューを多様しています。
細かい音符のスベり具合を確認するときに有効です!
メトロノームをポリリズムで鳴らします。
◆Victor Wootenトレーニング
【TEMPO: メトロノームの最低速度】
通称「5連の4つ割」。
1拍目→2拍目→3拍目→4拍目→クリックなし→1拍目…とループしていく鳴らし方です。
【TEMPO: 基準の39%】
こちらは上記の倍速。
「8分音符5つ毎」でクリックを鳴らします。
僕はこの鳴らし方が日課で「これで違和感なく弾けてれば本番も問題ないだろう」という基準として使っています!
リズム感短期集中強化合宿 まとめ
毎日続ければ、一週間後にはリズム感向上間違いなし!
メトロノームと向き合いながら、毎日練習を続けてみてください!
繰り返しになりますが、この練習は「できるまでやる」という練習方法はオススメしません。
「集中力が切れたらやめる」ということを徹底したほうが、質の高いトレーニングが行えます。
毎日少しずつ!
今この瞬間から始める積み重ねが、一週間後に大きな成果を生みます!
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