【ジャズブルースの弾き方】ブルースとの違いや基本的な弾き方の解説

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ジャズブルースについて
こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
今回のテーマはこちら!

Theme

「ジャズブルースについて勉強してみよう!」

Conclusion

アドリブ練習の基本中の基本、ジャズブルースの構成や弾き方について解説します!
3コードブルースを、よりメロディアスに発展させたジャズブルース。
アドリブを本格的に勉強しようと思ったら、まず練習をすることになるのはこのジャズブルースでしょう。

「ブルースの弾き方」の記事がマスターできたら、今度はジャズブルースに挑戦してみましょう!

ジャズブルースとは

ブルースとジャズブルースの違い

コード進行

ブルースとジャズブルースの一番分かりやすい大きな違いはコード進行ですね。

ブルースのコード進行

こちらはシンプルな3コードブルース。

ジャズブルースのコード進行

そして、こちらがジャズブルースのコード進行です。

同じ1回し12小節で構成されていますが、3コードブルースに比べると何やらごちゃごちゃしていますね。
生徒さん
Bo7(= Bdim7)なんてブルースには出てこなかったですよ!!
和明さん
分析してみると全然かんたんだから大丈夫!
この後の項目でしっかり分かりやすく解説します!

キー

Key=Fの調号
そして次は演奏されるKeyと楽器について。

通常のブルースはKey=AやEなど、弦楽器(ギター・ベース)で弾きやすい調で演奏されます。

一方ジャズブルースは、Key=FやB♭など、管楽器やピアノが演奏しやすい調でプレイされることが多いのが特徴です。
和明さん
ジャズブルースは、ジャズでよく使う楽器に合わせたKeyで演奏されます!

リズム

PEARL ( パール ) / EXX725S/C 760
あとは演奏時のリズムの違いですね。
通常の ブルースはシャッフルやイーヴンで演奏されることが多いのに対して、ジャズブルースではスィングで演奏される場合がほとんどです。

ジャズブルースの曲

和明さん
Charlie ParkerのNow’s The Timeが、もっとも有名なジャズブルース進行の楽曲ですね!

ジャズブルースのコード進行について

ジャズブルースのコード進行
ジャズブルースのコード進行について簡単に分析してみましょう。

難しい音楽理論はほとんど使用されていないので、「理論派ベーシスト育成計画」の内容を理解していれば、とくにつまずくこともなく理解できると思います!
和明さん
一見難しそうなコード進行ですが、理論的に紐解いていくと実はただのブルース進行と大差ありません!

1〜4小節目

1〜4小節目の分析
2小節目にIV度が入るのは、ベーシックなブルースでもおなじみな形です。

4小節目「セカンダリードミナントについて」の記事で触れている「コードの分解」のテクニックで説明できます。
F7はB♭7にドミナントモーションできるコードなので、Ⅱ-Ⅴを生成するために分解することができるんですね。

つまり|Cm7 F7|という小節は、普通の|F7|と意味合い的には同じものなのです。
和明さん
ベーシックなブルースの進行
こんな感じで、2小節目がIV度のコードになる3コードブルースも超定番です! 「初めて知った!」という方は、この機会に合わせて覚えておきましょう!

5〜8小節目

5〜8小節目の解説
6小節目のBdim7。
こいつの正体は、5小節目のB♭7の分身です。
生徒さん
え、どういうことですか?
B♭7 = Bdim7ってコトですか?
B♭7とBo7のコードトーン
2つのコードの構成音を見てみるとよく分かるのですが、dim7コードは半音下の◯7(♭9)コードとほぼ同意義になる性質があるんです!

なので|B♭7(♭9)|のコードが2小節続いているという解釈で演奏しても、まったく問題ないんです。
和明さん
B♭7(♭9)のルートを外すと、なんとBdim7のコードトーンになっちゃうんです!
5〜8小節目の解説
8小節目|Am7 D7|
音楽的に考えるなら、9小節目のGm7に向かうセカンダリードミナントとリレイテッドIImという解釈が一般的でしょう。
通常のブルース進行からこじつけるなら、VI7は「トニックの代理コードVIm7をドミナント系にしたもの」という解釈でも良いですね。
和明さん
Fの平行調はDm。

Dmをブルールらしさを出すためにD7に修正。

D7は9小節目のGm7にドミナントモーションできる音なので、II-Vに分解が可能!
生徒さん
|Am7 D7|の小節は、普通のブルースの|F7|をちょっと変えただけってことですね!

9〜12小節目

9〜12小節目の解説
9・10小節目は、最後のターンアラウンド(I-VI-II-V)に向かうためのII-Vですね。
Gm7がC7(Ⅴ度)を分解して生み出されたコードだと考えると、普通のブルースで9小節目にⅤ度の音が来るのと同じ意味合いのコード進行になります!
11・12小節目は、大円満なI-VI-II-V解決。
普通のブルースを基準に考えるなら、
  • 11小節目はF7(I度)の小節にセカンダリードミナントのD7をアレンジとして挿入。
  • 12小節目はC7(V度)をII-Vに分解。
という解釈で良いでしょう。
和明さん
こうして分析してみると、普通のブルース進行をもとにあちこちII-Vに分解しただけということがよく分かりますね!

ジャズブルースの弾き方について

バッキングの弾き方

Key=Fのジャズブルースのベースラインの例
(※タップで拡大)
ジャズブルースでは、ウォーキングベースでアンサンブルを支えてあげるのが一般的です。

ソロの弾き方

スケールについて

チャーチモード一覧
通常のブルースは、マイナーペンタトニック1発でゴリ押しするのが気持ち良かったりするんですけども。

ジャズブルースでは、各コードに対応したモードスケールを使い分けならが演奏していくのが一般的です。
スケールに関する記事
 
【モードスケール】ベーシストのためのチャーチモード【イドフリミエロ】
 
【初心者向け】ダイアトニックコード上でスケールを弾いてみよう!

フレーズについて

ジャズブルースのドミナントモーションの位置
コードトーンを中心に構成した、ジャズらしいフレーズでソロを組み立てていくのが基本です。
ドミナントモーションしている部分には、積極的にオルタード系のフレーズを弾いてみたり。
Ⅱ-Ⅴ-ⅠⅠ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴといったコードのまとまりには、それぞれに対応したフレーズを弾いてあげるとジャズっぽいですね。
和明さん
Ⅰ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴの上で使えるフレーズを「ターンアラウンドフレーズ」と呼んだりします!
興味のある方は検索してみてください!

まとめ

ジャズブルースのコード進行
ジャズブルースについて、駆け足で解説してみました。

一見難しそうなジャズブルースですが、コード進行を理論的に紐解いてみると「やっぱりブルースなんだな」と思っていただけたのではないでしょうか。

3コードのブルースやロックンロールとは一味違ったジャズブルース。 即興のセッションについての勉強をする場合には登竜門になるジャンルのひとつなので、しっかり抑えておきたいところですね!
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