超簡単!代理コードと裏コードについての解説【ベーシスト向け】

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代理コード 裏コードについて
こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
生徒さんからの質問です。

Question

「裏コードってなんですか?」

Answer

]裏コードは「代理コード」の一種になります。

コード進行のアレンジや分析に使える技術で「あるコードを同じ機能を持った
代理コード。裏コード。
「なんかカッコいい名前だけど、よく分からない謎の代物」というイメージを持った人が多いワードだと思います。
生徒さん
裏コード?
これですか??
和明さん
違います。
代理コードが理解できるようになると、楽曲のアレンジやフレーズの幅が大きく広がります。
ベースラインの構築でも、今までと違ったアプローチができるようになるはずです!
楽曲を分析していて「何だこのコードは…、どこから出てきたんだ…?」となるコードは、だいたい代理コードで説明することができます。
一緒に代理コードと裏コードについて勉強してみましょう!

代理コードについて

代理コードとは

コードファンクション早見表
「【音楽理論の要】超重要!ダイアトニックコードを理解しよう」の記事では、各コードの機能についてお話しました。 それぞれ
  • T … Tonic(トニック): 大安定な響き
  • S … SubDominant(サブドミナント): TかDに転がりたい響き
  • D … Dominant(ドミナント): Tに解決したい響き
という内容でした。
コードの機能に注目して
「同じ機能を持つコード同士を置き換えることができるよ!」

というのが代理コードの基本になります。
和明さん
英語ではsubstitute chordと表記されます。 トニックならトニック同士、サブドミナントならサブドミナント同士でコードを置き換えることができる理論です!

よく使う代理コード

ダイアトニックコードと機能
とくに頻繁に使われる代理コードのアレンジは
  • I△7(トニック)をⅥm7(トニック)に置換する
  • Ⅳ△7(サブドミナント)はⅡm7(サブドミナント)に置換する
というもの。
「平行調のコードに置き換える」という捉え方をしても良いですね。
和明さん
もちろんⅢm7やⅦm7(b5)のコードも置き換えに使用できますが、使用される頻度は低いです!

代理コードの実例

Dm7 – G7 – C△7

F△7 – G7 – C△7
一番よくある代理コードはII-V-IIV-V-Iに置き換えるアレンジですね。
どんなジャンルの音楽でも頻繁に登場するコード進行です。 II度IV度は、どちらもサブドミナント(SD)の機能を持つコード同士なので置き換えて使うことができます!
和明さん
II-V-I = IV-V-Iという法則を頭の片隅にいれておくと、登場する機会が多いのでフレーズの引き出しが広がって便利です!

Check

Check ◆ Dm7 … レ・ファ・ラ・ド
◆ F△7 … ファ・ラ・ド・ミ 同じ機能を持つコードは「構成音がほぼ同じ」という特徴があります。 構成音が同じ=響きが同じ=機能が同じ
という法則ですね!

平行調のダイアトニックコードからの借用

少しだけ知識の深掘り。
マイナーキーのコードファンクション
こちらはマイナーキーのダイアトニックコードです。
Im7はトニック、IVm7はサブドミナントの性質を持っています。
和明さん
平行調のコードファンクション
平行調のダイアトニックコードから、同じ機能を持つコードを借用してくることもできます!
生徒さん
同じSの機能を持っているコードなら、マイナーダイアトニックからも置き換えられるってことですか?
和明さん
その通りです! 例えば、
Bm7(♭5)-E7-Am7
というマイナーII-V-Iの定番進行。 Bm7(♭5)を、同じSの機能を持ったコードに置き換えることで
F△7-E7-Am7
という進行にアレンジすることができます! よく見るコード進行ですよね。
生徒さん
おぉ!
丸ノ内サディスティックになった!

裏コードについて

裏コードとは

Dm7 – G7 – C△7

Dm7 – D♭7 – C△7
裏コード。
こちらは代理コードの一種になります。
いくつかの条件が揃った場合にだけ発動できる、特殊な代理コードです。
先に結論から書くと、
「置き換えたいコードをV度と仮定した場合の♭II7コード」
が裏コードにあたる和音になります。

裏コードの導き方

指板上の裏コードの位置関係
ベースの指板上で裏コードの位置を確認すると、とっても簡単!
置き換えたいコードから見て、斜め上or斜め下に位置している音が裏コードのルート音になります。
5度圏で見る裏コード
五度圏の知識がある方は「正反対側に位置する音が裏コード」という覚え方をしても良いですね!

裏コードとトライトーン

裏コードとトライトーンの関係
理論的に見てみましょう。
置換元のコードの構成音と裏コードの構成音を比べてみると、同じトライトーンが含まれていることが分かります。
もっとも強力な不協和音(トライトーン)が共通しているので、コードの色味が似ている
これが♭II度の音に変換できる仕組みになります。
和明さん
3度と7度の度数が逆転しているのがポイントです!

裏コードの使用ルール

置換できるのは7thコードだけ

裏コードに置き換えられるのは7thコードだけ。
原則として「M7コードやm7コードの裏コード」というのは存在しません。
「◯7」という形のコードの場合だけ、裏コードに置換することができます。
和明さん
【リレイテッドIIの置き換え】
例外として「リレイテッドⅡm7も裏コードに置き換え可能」というルールがあります。 例)
Ⅱm7-Ⅴ7-Ⅰ

♭Ⅵm7-♭Ⅱ7-I これは難しいから流し読みでOKです!
リレイテッドIImについて
リレイテッドIIm7に関しては「セカンダリードミナントについて」の記事で解説しています!

置換できるのはドミナントモーションしているときだけ

裏コードに置き換えられるのはドミナントモーションしているタイミグだけ。
例えば
Em7 – A7 – D△7
というコード進行。
この場合のA7は
  • 7thコードである
  • ドミナントモーションしている
という条件が揃っているので、裏コードに変換することができます。
和明さん
AをⅤ度と仮定した場合の♭Ⅱ度の音はE♭なので、A7を「E♭7」に置き換えることができます!

裏コードはひとつのコードにひとつだけ。

5度圏で見る裏コード
C7の裏コード … G♭7
E7の裏コード … B♭7
A7の裏コード … E♭7
このようにひとつのコードに対して「裏コード」と呼ばれるコードはひとつずつしか存在しません。

合わせて覚えておきましょう!

裏コードの使い方

半音下に進行する裏コード
裏コードの出番として一番多いのは、7thコードから半音下のコードに進行している場合。 このような進行の7thコードは、高確率で裏コードです。
和明さん
楽曲のアナライズ(分析)に役立つ知識なので、覚えておきましょう!
このコード進行の正体は、もともとはV-Iという大安定の進行。
上記の例だとG7-C△7というコード進行です。
裏コードに変換することで、ルートが半音進行で下降していく状態になるというメリットが生まれます。
和明さん
例えば Dm7-D♭7-C△7
というコード進行。 この場合だと、ルート(ベース音)がD→D♭→Cというように半音階で進行していくアレンジになります!
※D♭7はG7の裏コードです。
生徒さん
クリシェっぽくてオシャレですね!

裏コード上で使えるスケール

指板上のリディアン♭7スケール
裏コード(♭Ⅱ7)上ではリディアン♭7スケールを使用することができます。 セカンダリードミナント上などでも使える使用頻度の高いスケールなので、合わせて覚えておくとベースラインの構築に役立ちます!
和明さん
指板上のリディアンスケール
こちらは通常のリディアンスケール。
このリディアンスケールの7度の音を半音下げたスケールが、裏コード上で使用できるリディアン♭7スケール(Lydian ♭7 Scale)です! メロディックマイナースケールの第4モードにあたる音階ですね。
リディアンドミナントスケールという呼ばれ方もします。

まとめ

Point

・同じ機能のコードを交換することができるのが代理コード。
・裏コードは代理コードの一種。
・ドミナントモーションしている7thコードを♭II7に変換するのが裏コード。
代理コードを理解できるようになると、今までアナライズできなかった楽曲のコード進行が解読できるようになってきます。
代理コードは特別難しい音楽理論ではないので、実践の中で使っていくうちに自然と扱えるようになってくるはずです。
ベースの指板と照らし合わせながら、代理コード・裏コードを使いこなせるように練習してみましょう!
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