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スケールを覚えてもアドリブが弾けない理由。正しい練習方法とは?

アドリブが弾けない理由と正しい練習方法について

こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。

Twitterからの質問です。

「使えるスケールは分かっているのに、全然アドリブ演奏ができないです」
Anser理論的なスケールの勉強だけしていても、アドリブはできるようになりません!

フレーズ、リズム、そしてダイナミクス。
この3つの要素を使いこなすことが重要になります!

たくさん音楽理論を勉強したのにアドリブが弾けない。
教室でレッスンを受けてるのに成長しない。

女の子
生徒さん
スケールをいっぱい練習したのに、ぜんぜんアドリブが弾けるようにならない!

このような悩みを抱えている方の多くは、

「Key=Cの曲のDm7の上ではドリアンスケールが使えるよ!」
「IV△7に対応しているのはリディアンスケールだよ!」

こんな覚え方をしていることが最大の原因です。

アドリブは「対アドリブ用の正しい練習方法」で練習を積まないと弾けるようにはなりません。

また「数をこなせば出来るようになるよ!」みたいな根性論でも上手くはなりません。

この機会に正しい練習方法を学んでみましょう!

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アドリブが弾けない理由について

アドリブに対する勘違い

バツを作る女性

まずはマインドのお話から。

これはアドリブができない方の多くが勘違いしていることなんですけども。

アドリブ = その場でゼロからフレーズを生み出す …ではない!

アドリブという響きから「即席フレーズ!出たとこ勝負!」みたいなイメージを持たれがちなんですけども。
この解釈が大多数の人のアドリブの上達を阻害しています。

そもそもad libはラテン語で「自由に」という意味の言葉で、日本で普及している「即興で」みたいな意味合いではないんです。

和明さん

ちなみに英語で即興演奏を指す場合にはimprovisationを使うのが一般的です!

アドリブはフレーズの集合体

正しいアドリブ = 手持ちのカードを使った決闘≪デュエル≫

アドリブは、いわばフレーズの集合体。
アドリブプレイでは事前に練習を積んだフレーズしか出てきません。

インプットが足りない限り、いくら練習してもアドリブは上達しないのです。

まずは好きなミュージシャンが演奏しているフレーズをコピーしたり、フレーズ集に載っているものを覚えてみたり、フレーズの手札を増やすところから始めてみましょう!

スケールの知識が活きるのは、その後の段階からです。

和明さん

もちろん、その場でポンポン新しいフレーズを生み出せるような超天才プレイヤーもいらっしゃるでしょう。

ただ、9割を超える大多数のプレイヤーは自分の脳内の引き出しにあるフレーズで勝負することになります。

アドリブって、じつは意外と仕込みプレイなんです。

スケールを勉強してもアドリブが弾けない理由

  • 「スケールを勉強しただけじゃ弾けないよ!」
  • 「アドリブにはフレーズのインプットが必要だよ!」

というお話に関連してもうひとつ。

これは、僕がアドリブの勉強をし始めた頃に師匠に教わった例えです。

アドリブの演奏を音楽の対話とするならば、スケールは言うなれば英会話でいうところのアルファベット26文字にあたる基本の要素です。

アルファベット26文字の読み方を勉強したところで

外国人女性
英語の先生
はい!それじゃあさっそく英会話を楽しんでみましょう!

ーーなんて言われても

外国人男性
ボブ
Excuse me.
Is the tip included?

女の子
生徒さん
はい?え??
(何? いずれテッペン超えれる…?)

みたいになってしまうのが関の山ですよね。

文法や単語の知識がないと、アルファベット26文字だけの知識では英会話なんてできるわけがないんです。

アドリブの演奏においては、この単語や文法にあたる部分が

  • フレーズ
  • リズム
  • ダイナミクス

の3要素になります。

和明さん

この3点を勉強・練習していないと、どんなにスケールを勉強してもアドリブ演奏はできるようにはなりません!

まずはフレーズの引き出しを増やそう

アドリブの第一歩はコピーにあり!

和明さん

最初は1小節・2小節の短いフレーズから!
好きなアーティストが弾いている気に入ったフレーズを盗むところから始めるのがオススメです!


アドリブが得意なプレイヤーの演奏を聴いているうちに「アドリブってこういう音使いで弾けばいいんだ!」という雰囲気が分かってきます。

  • Ⅰ△7上で使えるフレーズ
  • Ⅵm7上で使えるフレーズ
  • Ⅱ-Ⅴの進行で使えるフレーズ
  • 3度進行のときに使えるフレーズ

などなど「アドリブっぽいフレーズ」の引き出しを自分の中にたくさん増やして、それをパズルを組み合わせるように取捨選択しながら演奏するのがアドリブの基本構造です。

まずはフレーズのコピーから挑戦してみましょう!

フレーズを知っているのに弾けない場合

フレーズ集を買ってたくさん練習したのに弾けない。
いくらフレーズを覚えても実戦では全然出てこない。

こんな経験をしたことある方も多いと思います。

この理由は、フレーズを自分の中で理論的に処理できていない場合がほとんどです。

  • IV度上のコードのM3rdに向かう9thスタートのリディアンスケールのフレーズ
  • Ⅰ度上のコードのP5thに向かうm7thスタートのイオニアンスケールのフレーズ

などなど、細分化して理論的に覚えられていますか?

フレーズは、ただ丸暗記しても演奏には柔軟に応用できません。
正しくフレーズの性質を分析して理解したうえで、はじめて「自分のフレーズ」として使用することができます。

和明さん

コピーしたフレーズを分析するために、スケールの知識が必要になるんですね!


ベースのアドリブの効果的な練習方法

アドリブ演奏のもっともオーソドックスな練習方法を紹介します。

  • フレーズ
  • リズム
  • ダイナミクス

この3要素を養う練習方法です。

和明さん

少ないフレーズの引き出しを、最大限に有効活用するための練習方法です!

まずは音数を減らしてリズムで勝負してみよう

【ステップ①】

  • 使える音の種類を2〜4つに制限する
  • 演奏に使える音符は全音符・2分音符・4分音符だけ


D5のコード譜

※音量注意

例えば、こんな感じでD5のパワーコードをバッキングに使って練習するとしましょう。

和明さん

iPhoneをお持ちの方は、iReal ProやGarage Bandでシンプルなバッキングトラックを作ってみましょう!

この上で使用できるスケールは

・Dメジャースケール
・Dマイナースケール
・Dドリアンスケール
・Dミクソリディアンスケール
・Dペンタトニックスケール

などなど、無数に想定できると思うんですけども。

アドリブに慣れないうちからスケールを想定して練習し始めると、スケールの音を追うことに集中しすぎてアドリブらしい演奏に失敗してしまいがちです。

音数を減らす

4分音符

なので。

まずはスケール内から2〜4つ音を選んで、その音だけで縛りプレイをしてみましょう!

さらに演奏中に使える音符は4分音符以上の長さを持つものだけに限定します。

和明さん

今回はコードトーンの4音だけに絞って練習してみます。

メジャー系を想定するなら、R, 3rd, P5th △7thを!
マイナー系ならR, m3rd, P5th, m7thに限定してみましょう!

使っていい音符は全音符, 2分音符, 4分音符だけです!

演奏してみるとこんな感じ。

ここがすべてのスタートラインです。
少ない音価、少ない音符で世界観を広げる練習をしてみましょう。

和明さん

少ない音数でアドリブができないようであれば、スケールの音をたくさん使うなんて無理難題です!
まずは少ない音から始めてみましょう!

リズムで表現の幅を増やす

4分休符

もう少し表現の幅を広げたくなってきたら、休符と短い音符を混ぜながら弾いてみましょう。
使っていい音の種類は2〜4つに限定したままです。

ヤマーダデンキ♪でも良いし。
テレレレッテレー♪でも良いし。
ギリギリジンッ♪でも良いし。
テッテレテッテレテッテレテッテレでも良いし。

なにかリズムの刻みを決めて、そこに実音を当てはめて弾いてみるのも効果的です!

じゃじゃん。

僕が想定したリズムの符割は

パラッパッパッパー♪
loven’it♪
ピロリッ♪ ピロリッ♪
キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!♪

です。

思いつくパターンは無限大。
まずは符割だけで聞き手を飽きさせない演奏をする練習をしてみましょう。

和明さん

シンコペーションや休符を混ぜることを意識して!

「スケールを勉強したのにアドリブができない」という人は、8分音符でひたすらスケールの音をなぞってしまう人が本当に多いです!

もっとリズミカルに!そして音楽的にいきましょう!

ダイナミクスのある演奏を心がけよう

【ステップ②】

  • ビブラート
  • ハンマリング・プリング
  • スライド
  • 音の強弱

いろんな奏法を使って演奏に表情をつける

ダイナミクス。
いわゆる抑揚です。

ハンマリング・プリングだったり、ビブラートだったり、スライドだったり。

持てるかぎりの奏法を使って、出音に表情をつけてみましょう。

アドリブが上手に聴こえる人とイマイチな人との決定的な差は、このダイナミクスの付け方の違いにあります。

和明さん

スケールの音を追うことに必死にならないで!
表現の幅をめいっぱい広げて演奏を楽しみましょう!

自分だけの世界観を見つけよう!

タージマハール

【ステップ③】

  • 少しずつスケール内の音を使用解禁する
  • 使っていい音符の種類も増やしていく

「4音じゃ物足りない!」
「リズムとダイナミクスだけじゃ自分の世界観を表現できない!」

という欲が出てきたら、少しずつリミッターを解除していきます。
欲張らずに、少しずつ!

慣れてくると、自然とこんな感じのフレーズが演奏できるようになります!

和明さん

ステップ②と③の間で生まれた、演奏に対する「欲」がとにかく重要です!

アドリブは出たとこ勝負のノープランでは上手に演奏できません。

「このタイミングでこの音が欲しい!」という自分の中の欲を表現していくことが大切です!

まとめ

最初のうちは、スケールの知識はいったん保留しましょう。

まずはフレーズの研究とコピーから!
コピーしたフレーズにリズムやダイナミクスでアレンジを加えていくことで、自分のアドリブが完成していきます。

アドリブの演奏に特別な才能は一切必要ありません。
大切なのは、正しい手順で練習を積むことだけ!

目指せ、かっこよく即興演奏ができるステキなベーシスト!