こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
Twitterからの質問です。
Question
「ベースの上達に欠かせない重要なことを、ひとつだけ教えてください」
「試行錯誤と継続あるのみ!!」
…というのは、もうBASS NOTEのあちこちで語り尽くしてきたので。
今回は、普通に練習していては絶対に身に付かない「意識」の部分についてお話してみようかなと思います。
意識の持ち方ひとつで、今まで演奏していたフレーズが見違えるほど上手く聞こえるようになります!
ベースの上達の妨げについて
いきなり核心の部分から書いていきますね。世の中のアマチュアベーシストさんは、オケに合わせて演奏している人が多過ぎるんです。これはメトロノームを使った練習にも、楽曲の音源を流しながらの練習にも共通するお話です。
「!?」って思った方。
是非最後まで読んでいってください!
自分が気持ち良くストレス発散したいだけなら、それでも全く問題ないんですけどね。
もし、本気でベースが上手くなりたいのであれば今のままだとマズいです。
オケに合わせた練習に潜む危険
「オケを流しながら演奏する」のは全然良いんです。
「オケに合わせて演奏する」のが危険なんです。
メトロノームの場合だと「クリックに合わせにいくような演奏」をしてしまっているとマズい!ということになります。
音源や動画を流しながら一緒に演奏するのは、とっても大切な練習です!
ただ、そのやり方について注意が必要です。
ガイドにもたれかかるような演奏は厳禁!
オケを頼りに演奏するような練習を続けるのは、演奏の腕の上達を妨げる原因になってしまいます。- CDの速度に自分が合わせてあげている。
- クリックを聴きながら自分の打点を調整している。
そんな演奏をしている方は要注意です!
そもそもベースは、その名の通り「音楽の中枢(土台)」を担当する楽器です。
土台としての絶対的な安定感と、場の空気を支配するグルーヴ感を鍛えることで真価を発揮します。
そんな大黒柱が、ほかの楽器に寄りかかってフラフラしているようではベース本来の役割を担うことはできませんよね。
音源もたれかかるような演奏、してしまっていませんか?
ベースの上達に必要な意識改革
オケを流しながら演奏する際には、
「自分がオケを引っ張る」ことを意識して演奏してみましょう。「オケが自分に合わせてくる」「自分がオケを先導している」という感覚の中で練習できるのが理想です。
「走った演奏をしよう!」という意味では無いので、くれぐれを誤解しないように!
オケのビートに頼らずに、自分の芯からグルーヴを発することを意識しましょう。
オケに乗せて演奏する感覚でいると「オケが先導してくれている状態」から抜け出せなくなってしまいます。
そうなると、いざライブに放り出された時に安定感を失います。
自分の中から前進し続けるようなビートを叩き出せるようになると、「自立した演奏」ができるようになります。
自分のベースに合わせて、気持ちの良いタイミングで他の楽器(オケ)が鳴ってくれる。そんな演奏ができるようになりましょう!
自分がオケについていくような演奏練習は卒業です!
メトロノームとセッションする感覚
「スネアの位置でクリックを鳴らそう」という記事で、メトロノームとセッションする感覚についてお話をしました。
「自分がグルーヴを引っ張っている感覚」は、楽曲の音源を使った練習のときだけではありません。
メトロノームで練習をする時も「クリックが自分に合わせてくれている」ぐらいの感覚で演奏できるようになりましょう。
クリックを追いかけるような演奏を続けていても、ベースは上達しません。
クリックを先導するようなグルーヴを生み出せるようなベーシストを目指しましょう!
メトロノームのクリックの相殺について
100%ジャストなタイミングで演奏をすると、メトロノームのクリックは完全に打ち消されて聴こえなくなります。ほんとに先輩が弾くたびにメトロノームちゃんと動いてるか確認しちゃう笑
ふつーに凄いけど生徒はいい迷惑です笑笑 — きらり (@kirari__bass) 2019年2月27日
生徒さんから苦情がくるほど、完全に聞こえなくなります。
で、ここで注意です。
「よっしゃ!クリックを消す練習をしよう!」
この考え方は厳禁です。
自分から狙ってクリックに音をぶつけに行くような練習は、前半で説明した「もたれかかった演奏」になってしまいがち!
無理やりクリックを相殺しようとするような練習を続けていると、どんどん自分のリズム感がガタガタになっていきます。
リズム感が良くなってくると、自分から狙わなくてもメトロノームのクリックは勝手に聞こえなくなります。
あくまでメトロノームを先導する感覚で演奏するようにしましょう!
これが大切です!
まとめ
- 周りに寄りかかった演奏は辞める!
- 常に自分が先導することを意識する!
不思議なことに、同じフレーズを演奏していても「プレイヤーの思考」が違うと出音も全然違うものになります。
演奏中に、メトロノームさんと「ここで鳴ってくれ!」「はい上手!ナイスクリック!」と上から目線で対話しているような感覚が持てれば合格!「自分がオケを安定させてあげる」ぐらいの気持ちで、演奏するようにしましょう!
ベースラインを聴いただけで、周りの人の体が勝手に動き出してしまう。
そんな演奏ができるようになりたいですね!
リズム感徹底強化プログラム 短期集中強化合宿
今回の記事の内容を踏まえたうえで、ぜひBASS NOTEのリズム感強化合宿メニューにも挑戦してみてください!
しっかり取り組めば、必ず成果が出ます!