こんにちは、ベース講師の和明さん(@KAZUAKI_virgiL)です。
Twitterからの質問です。
Question
「『10分で分かる!ベーシストのためのジャズアドリブ入門講座!』の”オルタードのフレーズをぶっ込む”というテクニック、たいへん参考になりました。
ぶっ込むだけでオシャレになるフレーズやテクニックが他にもあれば、教えていただきたいです」
ぶっ込むだけでオシャレになるフレーズやテクニックが他にもあれば、教えていただきたいです」
Answer
メジャーキーの楽曲にマイナー系スケールをぶっ込む超オシャレ奥義を伝授します!
文字で書いてみると
「そんなコトして不協和音にならないの…?」
使いどころをばっちり抑えておけば、ガラッとブルージーな空気感を漂わせることができる強力な切り札です!
以前、ウォーキングベースラインに関する記事で「わざと音を外す」ことでオシャレになるテクニックを紹介させていただきました。
今回は、それに近いテクニックをひとつ紹介します!
メジャーキーの曲でマイナーペンタトニックを使う!
じゃじゃん。
今回ご紹介するのは、こんな感じの小技です。
まさにブルージー…!
カッコいいですね!
「メジャー系の曲に、マイナーペンタトニックスケールをぶっ込む」この荒業を効果的に楽曲に織り込むためには、特定の条件下でぶっ込む必要があります。
マイナーペンタをかっこよくぶっ込めるタイミング
とくに効果的にぶっ込めるタイミングは下記の2つ。
コード進行が
- Ⅲ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴ
- Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ
曲のエンディング部分などでよく見かける、定番のコード進行ですね!
例: Days of Wine and Roses
ジャズのスタンダード曲「Days of Wine and Roses(酒とバラの日々)」を例に解説します!
「酒バラ」のコード進行
まずはコード進行から。
こちらが今回のサンプル。
「酒バラ」の最後の8小節のコード進行です。
ばばばばん!
分析してみると、なんとマイナーぶっ込みポイントである「Ⅲ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴ」と「Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ」がいっぺんに並んでいることが分かります!
まさに今回の練習のために作られたような、教材として最高なコード進行ですね…!
この後半4小節に、Fマイナーペンタトニックをぶっ込んでみましょう!
Fマイナーペンタトニックスケールについて
「酒バラ」がKey=Fの曲なので、同主調のFマイナーをぶっ込みます。
「ベーシストのための初心者向けセッション講座!」の記事で紹介した、マイナーペンタ強化Verが使えます!
通常のマイナーペンタトニックスケールに「2nd」と「♭5」の音を足した、おしゃれなスケールです!
メジャーキーの曲でマイナーペンタを弾く実例
模範音源はTEMPO=150で演奏しています。
前半4小節は酒バラのメインテーマを弾いています。
5小節目からのマイナーペンタトニックのフレーズを弾いて、最後は「酒バラ」の1小節目にあたるメジャー系の音に着地しています。
「デキるプレイヤー」が弾きそうな雰囲気に仕上がりますね!
マイナーペンタトニックフレーズのTAB譜
(※タップで拡大)
演奏しているフレーズの楽譜はこんな感じ。
丁寧にマイナーペンタトニック(強化Ver.)をなぞってみました。
いろいろ試して、オリジナルのFマイナーペンタトニックフレーズを弾いてみましょう!
まとめ
Point
- Ⅲ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴ
- Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ
- 上記のコード進行のうえで同主調のペンタトニックスケールを弾いてみる!
メジャー系で優しい雰囲気の「酒バラ」が、4小節でガラッとカッコいいイメージに早変わり!
ポイントを抑えておけばどんな楽曲にも応用できる「お手軽ワザ」なので、ぜひ身につけてみてください!