こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
生徒さんからの相談です。
Question
「教本や教則動画をたくさん見て研究しているのですが、ベースが上手くなっている実感がありません」
もしかして、情報過多に陥ってしまっていませんか?
ある程度ベースが弾けるようになってくると、どんどん新しい技術を修得したくなる時期がやってくると思います。
でも注意!
「あれもこれも」といっぺんに手を出してしまうと、全てにおいて中途半端なベーシストになってしまう危険性が…。
正しい判断で、上手に情報を捌くようにしましょう!
今回の記事では、発展途上ベーシストが陥りがちな罠についてお話してみたいと思います。
上手くなりたいベーシストは情報過多に注意!
情報社会のこのご時世だと、スマホでちょっと検索をかけるだけでベースのレッスン記事や教則動画を無数に閲覧することができます。
このBASS NOTEも、その中の1つです。
本屋さんにいけば、教則本や音楽理論書がたくさん並んでいます。
地域の広報をみれば、ベースのレッスン教室もたくさんあるでしょう。
……これが危険なんです。
道しるべが多過ぎるんです。
このありふれた情報と上手に付き合う方法を知っていないと、非効率的な人生があなたに襲いかかることになります!
1.情報への対応は柔軟に。
まずは
「ひとつの情報だけを鵜呑みにしないで!」
例えば。
動画Aでは「ピッキングのとき、弦に対して右手の指が斜めになるように構えなさい」という説明がされていました。
ところが教本Bでは「弦に対して右手の指が垂直に当たるのが理想です」と書かれていました。
さて、どちらを信じましょう。
最初に目にした情報だけを鵜呑みにしたり、多数派のビルドを信じて練習を進めた結果、
「弦に対して斜め派」の言葉を信じてずっと練習してきたら、どんどん手首が痛くなってきてしまった。
ところが「弦に対して垂直派」に切り替えたら、急に弾きやすくなった。
ところが「弦に対して垂直派」に切り替えたら、急に弾きやすくなった。
このブログでは、常々「やりやすいほうが正解!」というスタンスを突き通しています。
使用しているベースの重心や、プレイヤーの骨格など、様々な要因によって最善策は変わってくるからです。
▶︎良い先生と悪い先生の違いとは?現役ベース講師が語るレッスン教室の正しい選び方!
10人いれば、10人とも演奏の仕方は違うので、
「いくつもの情報を集めて統計的に判断する」
「自分に合う方法をいろいろ試して模索する」
ということを忘れないようにしましょう!
自分に合っている方法を見つけたら、即座に軌道修正できる柔軟性も大切ですね!
2.情報の誘惑に注意すること。
続いて
「情報の誘惑に左右されすぎないで!」
情報に対する軌道修正は大事なんですけど。
いろんな情報に飛びついて軸がブレブレになってしまうのは危険です。
例えば。
いろんな演奏動画を参考にしていて、
「はっ!2連プルすげぇ!やってみよう!」
「おぉ!このペンタのフレーズかっこいい!覚えよう!」
勢いに任せて、次々にインプットに挑戦してしまった場合。
「はじめの2連プルの練習はどうしたの!」ってなりませんか!
例えば。
複数の教則本を読んでみて、
Cの雑誌「この方法がオススメだよ!」
Dの教則本「いやいや、こういう方法のほうが成果がでるよ!」
と、いろんな教えが転がっていると思うんですけど。
「あれもこれも試してみよう!」というのは、それぞれのビルドが効果を発揮する前に相殺されてしまうのでオススメできません。
プレイヤーとして引き出しを増やしていくのは大切ですが、統計的に見ると上達の速度が早いのは「一項目集中型」です。
ひとつの技をある程度モノにしてから、次の技の練習を始めるようにしてみましょう。
…同じことばっかり練習してたら飽きちゃうんだけどネ。
適度な気分転換(練習の浮気)は大事です。
可能なら師匠になる媒体をひとつ定めて、その上でいろんな情報を取り込んでみると良いでしょう。
振るいかけや優先順位がつけられるようになろう
ずらずらと書いてきましたけど。
要するに、
「自分にとって必要な情報を厳選できるようになりましょう!」
「自分にとって」というのが重要です!
前述の通り情報をたくさん集めて比較することは大切ですが、その中から取捨選択ができないとただ優柔不断になってしまいます。
例えば、ベース用のコンプレッサー探し。
MULTI COMP、DYNA COMP、BC-1Xなどなど…。
探してみると「超定番」と呼ばれるモデルがいくつも出てくると思います。
▶︎【EBS MULTICOMP】現役ベース講師によるマルコン徹底レビュー
さて、自分に合っているものはどれでしょう。
同じエフェクターのレビューでも、
ある人にとっては
レビュー:
とってもナチュラルで自然なサウンドです!5.0
常にかけっぱなしにして使っています!
別の人にとっては
レビュー:
作り込まれたチューブサウンドになってしまいます。1.0
キャラクター性が強すぎて使えません。
音の捉え方は本当に人それぞれなので、情報を総合的に厳選して自分で見定める必要があります。
- 出音
- ノイズ
- 調整パラメータ
- 操作性
- 使用者のレビュー
- 価格
- 使用アーティスト
- デザイン
まとめ
- 情報は複数収集した上で判断すること!
- 技術を修得するときはひとつずつ練習すること!
選択肢が多いと自由度は広がりますが、
正しい情報の選別の仕方を身につけておかないと
人生は有限です。
限られた時間の中で、いかに効率良くベーシストとしての腕を伸ばしていくかを追求しましょう。