「足でリズムを取る」は間違い?ベーシストの正しい足の使い方とは

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こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。

ベースのリズムの取り方なんかを勉強していると、
「足でリズムを取りなさい」

なんて言葉を目にすると思います。
たしかに直立不動で丸太のように弾くより、足でリズムを取りながらノリノリで演奏するほうが間違いなく良い演奏ができます。
もちろん直立不動で天才的な演奏をする人もいるけどネ。

ですが、足でリズムを取るのには致命的な弱点があります。

人間は足の精度が低い

人間の足というのは、両腕に比べると遥かに不器用なんです。
つまり、意識的に鍛えなくては自分の思うような精度では動かせないんです。

これは乱暴過ぎる例えですけど、
右足の指で8ビートを弾けますか?
無理ですよね笑
人間の足って不器用なんです。
自在に足を動かそうと思ったら、それこそサッカー選手のようなトレーニングの積み重ねが必要になります。

足でリズムを取るのは間違い

「足でリズムを取りましょう」の真意についてお話します。

上記でもお話しましたが、人間の足は精度が低いものです。
そんな不安定な足で取ったリズムに身を委ねてしまったら、それはもはや事故です。
ズレて当然です。
言うなれば、メトロノームのクリックが不安定にヨレている状態なのですから。

では、足はどう使うのが正しいのでしょうか。
勿体つけずに答えを書きます。
身体の体幹に正確なリズムやビートがあって、そこにつられて脚や首が勝手に動いてしまうのが理想のプレイスタイルなんです。
つまり、
「足でリズムを取りましょう」というのは「足でリズムを取りましょう」という意味ではなくて『リズムに合わせて足を動かしましょう』というのが正解なんですね。

あくまで足がメインではありません。
身体で感じているリズムがあって、それに合わせてリズムを分割している状態が正しい足の使い方です。

足は鍛えることで武器になる。

不安定な足を主軸にしてはいけません。
が、正しく足を動かせるようになることでよりタイトなリズムを身体で感じることができるようになります。
また拍の表裏や、自分の演奏の走り・もたりを判断する貴重な材料にもなります。

正しく足を動かせるようになるためには、足の使い方や瞬発力を鍛えるための練習が必要になってきます。
今回の記事では、メトロノームに合わせて足を確実にタップする練習をしてみましょう。

足の踏み方

踵(かかと)で踏もう

生徒さんの足の刻み方を見ていると、踵を軸にしてつま先でリズムを取っている方が非常に多いです。
つま先でリズムを取る
悪くはないんです。
リズムの取り方に正解なんてありません。
が!
僕はつま先を軸にして踵で踏むフォームをオススメします。
かかとでリズムを取る
重心をかけやすいので、瞬発的にタイトなリズムを刻むことができます。
またタップした振動が身体の芯に伝わりやすいので、リズムをより正確に感じ取ることができます。

滞空時間を短くしよう

足で取るリズムが不安定なってしまう要因の一つとして《足が空中でフラフラしている時間が長い》というものがあります。
生活が安定することを「地に足がつく」なんて言いますけど。
リズムも同じで、床に足がついている時間が長ければ長いほど安定してきます。

拍を打つ瞬間に踵を浮かせて、拍を打ったら次の拍の直前まで踵を地面に着けておきましょう。

これ、レッスンで面と向かって説明するとすごく簡単な話なんですけど…
ブログで文章にすると何だか難しいですね(笑)
もっと分かりやすく…!
伝わりますか?(´・_・`)
次の実践の項目も合わせて見てみてくださいっ。

Lesson

足でリズムを取る練習

今回の練習譜面はこちら。
今日はベースはなしです。
もちろん持っていても大丈夫ですよ!
模範演奏のメトロノームはBPM=130に設定されています。

上段の4分音符に合わせて、足をタップしてみて下さい。

  • Lesson.1-1
まずは滞空時間を短くする意識を鍛える練習です。
4分音符の頭拍の直前、16分音符の4つ目の拍でハイハットを入れてあります。
ハイハットの位置で足を上げてみて下さい

16分音符をタクツカ、タクツカとカウントするなら。
タクツタクツ
タクツは着地、で踵を上げてみましょう。
※「カ」でハイハットが鳴っています。
この練習に関しては、そこまで正確である必要はありません。
あくまで「一瞬上げて踵を打つ!」という意識を持つためのトレーニングになります。

  • Lesson.1-2
それでは、Lesson.1を意識しながら改めて基礎練習です。
4分音符のリズムを刻んでみましょう。


Lesson.1でのメトロノームの使い方はこちら


  • Lesson.2
BPMを半分の65に落として、2拍4拍で鳴らしてみます。
Lesson.2でのメトロノームの使い方の詳細はこちら
  • Lesson.3
BPMを更に半分の32に設定して、4拍目でのみクリックを鳴らしてみます。
身体の中でしっかり拍をカウントしましょう。
あくまで足のタップに身をまかせるのではなく、体内でリズムを刻んで下さい。
足の動きは体内のリズムに後からついてくる感覚です。
Lesson.3のメトロノームの使い方はこちら

まとめ

あくまで主軸は身体の芯にあるリズムです。
「足のリズムに頼らずに演奏をする」というのは、意識しないととても難しい技術なんですけど。
足の刻みに頼った不安定な演奏から脱するためには重要なスキルになってきます。
楽器が手元にない時や、指の怪我で楽器を演奏することができない時。
時間を有効活用して足の精度を鍛えてみて下さい!
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