こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
今回のテーマはこちら。
Theme
「自宅練習用のベースアンプって本当に必要ですか?」
Conclusion
僕は「自宅にはベースアンプ不要論」を推しています!
だって家にあっても使わないし邪魔なんだもん。
「オススメのベースアンプを教えてください」という質問はたくさん頂くのですが、皆さんは「そもそもベースアンプって買ったほうがいいですか?」という疑問を抱いたことはないでしょうか。
お家に練習用のベースアンプって本当に必要だと思いますか?
今回はそんなお話です。
現役ベース講師の自宅演奏環境について
まず始めに、結論から。
僕は自宅にアンプを所有していません。
基本はヘッドホンを使っていて、音を出力したいときには楽曲制作用のモニタースピーカーを使用しています。
プリアンプとキャビネットシミュレーターを通しているので、普通のアンプとほぼ変わらない音が出せます!
そういえば先生の家ってアンプ無いですよね。
アンプと同じ感覚で扱えるアンプシミュレーターがあるから、違和感なくて全然気にしてなかった。
主な信号の流れはこんな感じ。
自宅ではコレで十分です!
※実際にはDIを噛ませていたり、アンプシミュレーターで済ませる場合があったり、生徒さん用のスプリッターが付いていたり、この図とは少し異なります。
小型のアンプを使ったり、大型のアンプをボリュームを絞って鳴らすよりも、クリアで鮮明なサウンドを再現できるので非常に重宝しています!
2020年以降はオンラインでのリモートレッスンが主体になったので、アンプからの出音よりもLINEを通した音に気を遣うようになりました。
ベースの練習にアンプはいらない?
エレキベースは電気を通した音で演奏するのが前提の楽器です。
ラインを通した音で練習することは、ベースを弾くうえでの必須条件でしょう。
ただ、それがアンプの実機である必要はまったくないと思っています。
ハイエンドな真空管アンプをお迎えしても、そのサウンドを生かせるような演奏環境を自宅に用意するのはなかなか難しいものです。
せっかく自宅にアンプを持っていても、家族やご近所さんを配慮して音を鳴らせないというプレイヤーさんも多いでしょう。
その他、以下の理由で僕はアンプを購入しようとは思いません。
自宅にベースアンプが必要ない理由
1.日本の住宅事情と音響機材について
海外製の音響機材は、基本的に日本の狭い住宅事情を考慮していない作りになっています。
一言でいうと、大型なんです。
アンプって場所を取るんです。
そして、爆音なんです。
アンプって家で鳴らすとうるさいんです。
「圧迫感のある部屋に住みたくない」
「大きな音で鳴らせない」
というのが僕がベースアンプを購入しない理由の1つです。
私も家でベース弾いてたら親に煩いって怒られます…。
近年では自宅練習用の製品がたくさん発売されているので、わざわざ場所を取るアンプを買う必要がなくなってきています。
PCやスマホ・タブレットと接続して、アプリで練習できる環境も充実してきていますよね。
日常で耳にする音楽もシミュレーターで作られたサウンドが主流になってきています。
「音楽業界デジタル化」の波が、我々プレイヤーのアンプ事情にも影響を与えているんですね!
2.現場のアンプ事情について
次は現場を絡めたお話。
特定のアンプに依存してしまうことを避けるために、僕はアンプを所有していません。
例えば。
ギターの場合だと、実戦で使うアンプは
- Marshall / JCM900/2000
- Roland / JC-120
大体このあたりに限定されてくると思うんですけども。
スタジオとかライブハウスでよく見るやつだ!
ベースアンプとなると、
- Ampeg
- Hartke
- Peavey
- Mark bass
- TRACE ELLIOT
などなど…。
僕が普段利用するスタジオやステージに置いてあるものを挙げただけで、この通りバラバラです。
ベースアンプは、現場に投入されているアンプのメーカーが定まっていないんです。
Ampegはブリブリ
Hartkeはバキバキ
TRACEはモコモコ …など。
それぞれアンプのキャラクターも異なっているので「何か1つのアンプを購入してそれに依存してしまう」というのは、慣れない人にとってはリスキーだったりします。
「家のアンプで完璧に作ったサウンドが、ライブハウスのアンプじゃ全然サマにならない……」
なんていう残念な事態に陥ってしまうことも。
普段からアンプシミュレーターを利用して音作りをしてれば、気軽にいろんなメーカー・サイズのアンプを試せるので音作りの対応力も身につきます。
オススメです。
自分のサウンドを確立させるために「お気に入りのアンプを探す」というのも大切なので、覚えておきましょう!
ちなみに僕はAmpegの音が大好きです!
3.プレイヤーの好みの移り変わりについて
アンプのキャラクターはメーカーによって全然違う、という話に絡めてもうひとつ。
自分の欲するサウンドは、年々プレイヤーの好みに合わせて変わってくるものです。
ホイホイと新しいアンプを買い換えられるような人でもない限り、アンプの購入の検討は慎重になるべきです。
せっかく買ったアンプのサウンドに飽きてしまっては勿体ないです!
アンプを使わない自宅練習環境を整えるコツ
アンプレスの演奏環境を構築するコツは、一言であらわすなら「全部入り」の機材を選ぶこと。
- 小型であること
- 利便性が高いこと
この2つのポイントを徹底的に追求します。
「場所を取る」「音がうるさい」というアンプを買うデメリットを、すべて相殺することを目指しましょう!
例えば、こちらのプリアンプ。
Ampegから販売されているSCR-DI。
「どうぞ私を自宅練習に使ってください!」
という主張が聞こえてきそうなプリアンプなんです。
まずはサウンド。
AmpegのSVTのサウンドを忠実に再現してくれます。
キャビネットシミュレーターと併用すれば、フラットなモニター環境がAmpegの高級アンプに早変わり!
そして、このSCR-DI。
Aux In端子を搭載しているんです。
スマホからオケを流したり。
メトロノームのクリックを鳴らしたり。
これ一台で簡易的なミキサーとしても使うことができちゃいます。
おまけにPhonesアウトまで完備です。
スピーカーから音を出せない深夜でも、これひとつあればヘッドホンを使って練習することができます!
まさに自宅練習のための必要な機能が全部つまった欲張りプリアンプです!
もちろん、宅録の際に高品質DIとして使用することもできます!
他にもチューナーにエフェクター、各種シミュレーターまで搭載している機材だったり。
オーディオインターフェイス機能が付いているモデルだったり。
「全部入り」の機材を導入して、よりコンパクトで快適な自宅練習環境を揃えていきましょう!
オールインワンな機材を導入することで、配線周りもスッキリします!
配線が少なくなれば、ノイズやトラブルの原因も減らせるので良いこと尽くめです!
まとめ
ハイエンドな真空管アンプをお迎えしても、そのサウンドを生かせるような演奏環境を自宅に用意するのはなかなか難しいものです。
せっかく自宅にアンプを持っていても、家族やご近所さんを配慮して音を鳴らせないというプレイヤーさんも多いでしょう。
しかし、エレキベースは電気を通した音で演奏するのが前提の楽器です。
そこでBASS NOTEではシミュレーターとスピーカー・ヘッドホンを組み合わせた擬似アンプ練習環境の構築をオススメしています。
マルチエフェクターなどに搭載されたアンプのモデリングパッチを使っても良いですね。
自分のお気に入りのメーカーのアンプのサウンドを、いつでも自宅で再現することができます。
日本の住宅事情に、上手に対応していきましょう!
筆者の演奏環境: 闇の魔導書シリーズ
その後、僕の演奏環境は「魔導書」に集約されました!