フラットワウンド弦とは?ラウンドワウンド弦との違いを解説します

ラウンドワウンド弦とフラットワウンド弦

こんにちは、ベース講師の和明さん(@KAZUAKI_virgiL)です。

「ラウンドワウンド弦とフラットワウンド弦の違いを教えてください」

ベースの弦には大きく分けて2種類。
それぞれ弦の仕様から「ラウンドワウンド弦」「フラットワウンド弦」に区分されます。

どちらも特性が全く違うので、弦を選ぶときには慎重に判断したいところです。

今回の記事では、ラウンドワウンド弦とフラットワウンド弦の違いについて解説してみたいと思います。

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2種類の弦の違いについて

ラウンド弦とフラット弦

ラウンドワウンド弦

まずはラウンドワウンド弦です。

世間一般のほとんどのベースに張られている、いわゆるオーソドックスな普通の弦。
芯線に対して断面が丸いワイヤーが巻きつけてあるタイプです。

表面が凹凸でザラザラしていて、ひっかくとギャリギャリと音がします。

音の立ち上がりが早くて、音色は明るめ。なおかつサスティンに優れているラウンドワウンドの弦は、指弾き・ピック弾き・スラップと奏法を問わずありとあらゆるジャンルで使用されています。

▼ラウンドワウンド弦の音色

フラットワウンド弦

そしてフラットワウンド弦です。

芯線に対して断面が四角いワイヤーが巻かれているタイプの弦です。
そのため、表面がフラット(平ら)でツルツルしています。

ジャズのアップライトベースなんかに張られているような弦ですね。

60〜70年代に主流だった弦で、The Beatlesなんかの音色はフラットワウンド弦から奏でられているものです。

音の立ち上がりは滑らかで、音色は低中域に特化した丸い音。
その形状から、サスティンが短くなるのもフラットワウンド弦の特徴です。

また、楽器に張ったときのテンションが同じゲージのラウンドワウンド弦に比べるとかなり強いという傾向があります。

▼フラットワウンド弦の音色

フラットワウンド弦のメリット

ラウンドワウンド弦が最強じゃん!

ここまで読むと、明らかにラウンドワウンド弦のほうが優れているように見えてしまいますが。

もちろん、フラットワウンド弦にはフラットワウンド弦のメリットがあります。

ピックアップの出力が強い暴れ馬のようなベースに張ると、まるで別の高級楽器でも弾いているかのような感覚に陥るほど音が上品に落ち着きます。

静かでエロいサウンドが欲しいときには、絶大な効果を発揮します。

さらに。
フラットワウンド弦は、ラウンドワウンド弦のように表面に凹凸がないので弦が劣化しにくく寿命が長いという大きな特徴があります。

弾き方とアフターケアによっては、1年に1回張り替えれば十分なほど長持ちします。


弾き心地の違いについて

大勢の人が思い描ける「ベースの弾き心地」というのは、ラウンドワウンド弦の感触です。

なので、それを基準にフラットワウンド弦にフォーカスを当てたお話をしていこうと思います。

先の項目でもお話しましたが、フラットワウンド弦はラウンドワウンド弦に比べると2〜3kgほどテンションが強くなります。
つまり、押さえるのも弾くのにも力が必要になります。

感覚でいうと、
ラウンドワウンド弦の.050-.105
フラットワウンド弦の.040-.95
大体同じ張り具合になると思います。

また表面が平らなので、ザラザラしたラウンドワウンド弦に比べると指先の摩擦がそれなりに大きくなります。
そのため、左手のタイミングや力加減にも調整が必要になってきます。

上記のテンションの強さや指の滑りにくさから、逆に弦の跳ね返りを上手く利用することで速いテンポの曲が弾きやすくなることもあります。

各々の演奏のクセが、それぞれの弦の弾き心地に直結するんですね。

フラットワウンド弦でのスラップ

高音が抑えられたフラットワウンド弦は、一般にスラップには向かないと言われています。

金属音バッキバキのドンシャリサウンドでスラップがしたい!

なんてスタイルの方には、間違いなく不向きでしょう。

またプルの際の張力がラウンドワウンド弦に比べると重いので、高速なスラップにはある程度の慣れが必要になります。

が。
完全に出来ないのか、と言われるとそんなことはなく。
筆者はむしろフラットワウンド弦でのスラップの音色は大好きです。

キチンと鳴らしてあげれば、重厚感のある芯の通った大人なスラップが味わえます。

僕の周りでは、フラットワウンド弦に変えてからのサウンドのほうが評判がいいです(笑)

こればっかりは感性とプレイスタイルに依存するお話なので、一概には言えないんですけど。

「スラップできないよ!」なんてことは全然なくて、人によっては「フラットワウンド弦でスラップするの最高!!」という方もいるはずです。

下記の動画は、普通の指弾き用のセッティングでそのままスラップした場合のサウンドの例です。

フラットワウンド弦はこんな人にオススメ

まず、初心者には向きません。

断言します。
フラットワウンド弦は初心者向けではありません。

ただでさえ張力の強いフラットワウンド弦です。
その上で更に力を入れた演奏をしてしまうと指が疲れて痛くなってしまうでしょう。

最低限、ベースを弾くための力加減をコントロールできるようになってからの使用を強くオススメします。

また音色に関して。
この記事の上のほうに貼った動画を見ていただけると分かりやすいんですけど。
ラウンドワウンド弦だと、弦がフレットに当たる音指のアタックが前に出すぎるなど、アンプやラインを通したときにバキバキしたノイズが目立つことがあるんですね。

そんなキンキン・パキパキした音を抑えたい人。
そんな人にはフラットワウンド弦はとってもオススメです。

ある程度力加減をコントロールできるスキルがあって、なおかつ「フラット弦の音色が欲しい」など明確に目的がある方にはぜひ試して頂きたいと思います。

逆に「長持ちしてコスパが良いって聞いたから」みたいな理由で検討していた方は、高い授業料を払って後悔することになる可能性が無きにしも非ずです。

最後に

いろんなメーカーや種類の弦を試していた学生時代に、一度だけフラットワウンドタイプのコーティング弦を試したことがあったんです。

あの頃はあまりに手に馴染まなくて、半日も立たないうちにニッパーで切断しました。

それから数年。
今の僕の主力はフラットワウンド弦です。

もうね、なんて素敵な弦なんだ!と。

プレイヤーの技術や好みの傾向によって、フラットワウンド弦の評価は極端に二分化されます。
結局は好みなんですよね(笑)

  • 昔主流だったタイプの弦だよ。
  • テンションが強くて弾きにくいよ。
  • 表面滑らなくてスライドしにくいよ。
  • 高音が抑えられててハイが出ないよ。
  •  スラップも全然できなくなるよ。

などなどネガティブなイメージが強くて手を出しにくいイメージのフラットワウンド弦ですが、自分のニーズとマッチすると二度と手放せないほどクセになる素晴らしい弦です。

世の中に存在するものは、どんなものでも一長一短。
そのサウンドに興味がある方は、臆さずに検討してみて欲しいなと思います。

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