こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
Twitterからの質問です。
Question
「パッシブベースとアクティブベースの違いってなんですか?」
ベースを選ぶ上で避けては通れないのがアクティブとパッシブについてのお話です。
詳しく調べるとベースの中身の電気回路のお話になるので、とってもややこしい内容になってきます。
でも大丈夫!
BASS NOTEはいつでも『難しい話は抜き』が基本です。
「増幅回路で出力をローインピーダンスに変換して……」なんて専門的なお話は無し!
どこよりも分かりやすく、アクティブベースとパッシブベースの違いについて解説します。
ベースのアクティブとパッシブの違い
まず、アクティブベースとパッシブベースの最大の違いは- アクティブベースは電池を使う。
- パッシブベースは電池要らず。
例えば、MUSICMANのスティングレイ。
アクティブベースの代表格のベースです。
ベースの背面を見ると、電池ボックスがついているのがわかると思います。
「電池を使うと、どんな違いがあるの?」という部分を、詳しく解説していきます。
アクティブベースの特徴
幅広い音作り
さて、電池を使うアクティブサーキット(回路)のベースですが。
まず特徴としてあげられるのは
幅広い音作りができるということでしょう。
電気の回路を利用して、効きの良いEQが使えるようになります。
音質を細かく微調整できるのがアクティブベースは特権です!
例えば、パッシブベースの調整ノブ。
基本的にパッシブベースでコントロールできる項目は
- ボリューム
- トーン
- ボリューム
- トーン
典型的なジャズベースはボリュームが2つ、トーンが1つですね。
一方、アクティブベースはボリュームの他に
- トレブル
- ミドル
- ベース
ベースアンプには必ずEQのつまみがついていますよね。
あの回路がそのままベースに組み込まれていると考えると、分かりやすいと思います。
ノイズに強い
アクティブ回路のもう1つの特徴としてノイズに強いという点があげられます。
内部の回路で信号の強さを調整しているので、ライブなどで長いシールドを使っていても「ジーーーー」という音を拾いにくくなります。
輪郭のはっきりした音色
基本的に、アクティブベースは硬めのサウンドになる傾向があります。
輪郭がはっきりしていて、音のレンジが広く、音圧も強め。
いわゆる「ゴリゴリのサウンド」になりやすい印象です。
ロック系のジャンルにはピッタリですね!
パッシブベースの特徴
ナチュラルなサウンド
電池のいらないパッシブベース。
楽器本来の木材の鳴りを大切にした
あたたかみのある自然なサウンドが大きな特徴です。
どんなジャンルにも馴染みやすいナチュラルなサウンドこそが、パッシブベースの魅力。
「アクティブベースだと輪郭がハッキリしすぎて浮いてしまう…」なんて方にはパッシブベースがピッタリです。
その自然な響きから、ピッキングのニュアンスを表現しやすいのも特徴です。
指先の感覚一つで、音色を細かくコントロールすることができます!
電気系統トラブルに強い
アクティブベースの最大の弱点は「電池関係」です。
アクティブの回路を使ったベースは、9V電池の消耗具合で出音が変化します。
新品の電池だとバッキバキのサウンドを得られるのですが、電池の残量が減っていくとそれに合わせて音もしぼんでいきます。
さらに、内蔵の電池が切れると音が出なくなってしまうんですね。
パッシブのベースだと、その心配はありません。
弦の振動によって発生した電力を使用しているので、
電池切れを起こさないという大きなメリットがあります。
また、複雑な電気回路を使用していないので
配線周りのトラブルが少ないのもメリットのひとつです。
まとめ
【アクティブベース】
【パッシブベース】
- どんなジャンルにも馴染むナチュラルなサウンド
- 細かなニュアンスが表現しやすい
- トラブルが起きにくい
アクティブベース、パッシブベース。
どちらにも、それぞれのキャラクターやメリットがあります。
アクティブベースが開発されても尚、現代までパッシブベースが残っているのがその証拠ですね。
筆者はアクティブとパッシブをスイッチで切り替えられる仕様のベースを使用しています。
9割以上パッシブでの使用です。
▶︎筆者の愛機G&L L-2000解説
プレイヤーのスタイルやクセなど、個性に合わせて相性の良いベースも変わってきます。
色々試して、自分にぴったりの一本を見つけたいですね!