
こんにちは、ベース講師の和明さん(@KAZUAKI_virgiL)です。
Twitterからの質問です。
「宅録でDIって意味があるんですか?」
ライブハウスではおなじみのDI(ダイレクトボックス)。
実はDIは宅録においても重要な役割を果たします。
それでも「あると便利!」というコトに変わりはありません!
そもそもD.I.の役割とは一体何なのか。
ダイレクトボックスを使うとどんなメリットがあるのか。
今回の記事では、ベースとDIの関係についてお話してみたいと思います。
DI(ダイレクトボックス)の役割とは

難しい話を抜きに要点だけまとめると、
ベースから出力されている不安定な信号を、安定した信号に変換するのがDI
という認識で間違いないでしょう。
安定した信号はノイズに強く、よりクリアなサウンドでのレコーディングが可能になります!
DIの働きについて

一番分かりやすいところから行きましょう。
例えば。
皆さんのベースから出力される信号(音)はアンバランス信号と呼ばれます。
アンバランス信号は不安定で、ラジオの電波や電気ノイズを拾いやすい傾向にあるんですね。
リハーサルスタジオなどで、アンプからラジオ番組の音が聞こえてきた経験ありませんか?

DIは変換装置の役割を果たし、アンバランス信号をバランス信号に変換します。
バランス信号になると、ノイズを最小限に軽減することができます!
これなら安心して演奏に集中することができますね!
インピーダンスについて

少しだけ専門的なお話もしておきましょう。
インピーダンスの変換についてです。
エレキベースはハイインピーダンスの楽器です。
ハイインピーダンスの信号はノイズが乗りやすい傾向にあります。

例えば。
口径の太いホースから水をドバドバ流してみます。
すると抵抗なく水が流れるので、ゴミ(ノイズ)も一緒に流れやすくなります。
つまり、ノイズが乗りやすいんですね。

一方口径の細いホースだと、一度に流れてくるゴミの量は少なくなります。
これがローインピーダンスに変換された状態です。
これでノイズが少なくなるんですね。
ローインピーダンスの信号になると、ノイズの影響を受けにくく音の劣化を抑える効果があります。
ハイインピーダンスのままミキサーに入力してしまうと、ノイズの発生や音痩せなどの原因になります。
ホースからドバドバ水が出ている状態でコップに水をくむと、汚い水が溜まりますよね。
DIを通すことで、楽器本来のサウンドを得ることができるのです!
宅録におけるDI(ダイレクトボックス)の意味
改めて確認です。
宅録におけるDIは
「ノイズ対策になる!」
ということで非常に重要な意味を成します。
蛍光灯や冷蔵庫、電子レンジ…。
電磁波を発する電化製品は、ジーーーーというノイズの原因になります。
まさに宅録の敵です。
そんなノイズ対策としての効果が高いのがDIなのです。
ベースにオススメのDI
BOSS DI-1
筆者が使っているモデルはこちら。
ライブハウスの定番中の定番。
一切機材に興味のないベーシストさんでも、一度は見たことがあると思います。
それくらいド定番品です。
一切味付け無しの素直な音色。
そして丈夫!とにかく丈夫!
安定性・丈夫さ・普及率・扱いやすさ。
全てにおいて文句なしの定番DIです。
AVALON DESIGN U5
こちらも、プロ御用達の超定番品。
特にスタジオミュージシャンの方なんかは、こちらのU5を好んで使う方が多いですね。
通すだけで音が太くなる魔法のDI。
少しブーストをかけてあげると、更に煌びやかな音になります。
逆に言うと、それなりに色付けがあるので「AVALONの音」の好き嫌いが購入の境目でしょうか。
また筐体が巨大かつ重量級なので、据え置きでの使用が前提となるDIです。
音は間違いなくめちゃくちゃ良いです(笑)
まとめ
- ベースの信号を安定させてノイズに強くする!
DIもエフェクターと同じように様々で、
原音に忠実なモデルもあれば、激しい色付けのあるモデルもあります。
有名どころのSANSAMPだと、どんなベースを繋ごうが必ずSANSAMPの音に仕上がります。
正しく機能さえしていれば「どのDIが良い」「どのDIが悪い」という話でもないので、そのあたりはご自身のプレイスタイルや好みと相談してみてください。