こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
Twitterからの質問です。
Question
「ジャズベとプレベの違いってなんですか?どちらを買えばいいのでしょうか?」
ベースの購入を考えた時に、真っ先に疑問なるのが「ジャズベ(ジャズベース)」と「プレベ(プレシジョンベース)」の違いについてです。
ジャズベ・プレベというのはFender社の登録商標なので、正式には「ジャズベタイプ」「プレベタイプ」という意味合いになります。
一体何が違うのでしょうか。
▲ジャズベース
▼プレシジョンベース
▼プレシジョンベース
「同じじゃねーか!」
プレベはスプリットコイル構造になっていて、内部でコイルを逆巻き・逆磁性にしてあって…なんて難しい話は抜きです。
ざっくり、分かりやすくいきますよ!
今回の記事では、ジャズベとプレベの違いについてお話してみたいと思います。
ジャズベとプレベの違い
ピックアップ
まず、ジャズベースとプレシジョンベースを並べた時に一番最初に気づくのはピックアップの配置の違いだと思います。
ボディの真ん中にくっついている、弦の音を拾うための黒い機械の形に注目してみてください!
ジャズベースのピックアップ
ジャズベースには細いシングルコイルのピックアップが二発。
プレシジョンベースのピックアップ
プレシジョンベースは直列回路(シリーズ)のピックアップが真ん中に一つ。
このピックアップの違いは、音色にどんな影響を与えるのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
音色
ジャズベースのサウンド
ジャズベタイプのピックアップは、繊細で幅広い音作りが可能です。
レンジが広くて、パキーンッと抜けるスラップなんかが得意。
プレシジョンベースのサウンド
ジャズベタイプほどレンジが広いわけではないのですが、太くてコシがある音色がプレベタイプの特徴です。
ピックでかき鳴らしてあげると、ゴリゴリなロック向きなサウンドを表現できます。
ネック
一般的には- ジャズベタイプはネックが細い
- プレベタイプはネックが太い
同じグレードのベースで比較してみましょう。
ジャズベースのネック
FENDER ( フェンダー ) / American Original ‘60s Jazz Bass
ナット幅: 37.59 mm
プレシジョンベースのネック
FENDER ( フェンダー ) / American Original ‘60s Precision Bass
ナット幅: 44mm
「ジャズベはネックが細いから初心者向けだよ」なんてよく言われます。
が、しかし。
数字上では6mmほど違うんですけど、実際に触ってみると体感では劇的に違うわけではないです。
なので、そこまでネックの太さは重視しなくても良いんじゃないかなと思います。
ジャズベースとプレシジョンベースの違い まとめ
【ジャズベース】- シングルコイルのピックアップがふたつ
- ネックが細い
- 繊細なサウンド
【プレシジョンベース】
- スプリットコイルのピックアップがひとつ
- ネックが太い
- コシのあるサウンド
ベースの選び方はあなたの自由!
どちらが良い・悪いという話ではないので、「自分の欲しい音色はどちらなのか」という部分に重点を置いて選ぶようにしましょう。
また、キャラクターの強いアンプやエフェクターを通してしまえばどちらも大差がなくなってしまうので(笑)
極論を言ってしまえば、
どちらの見た目が好きかで選ぶというのも正しい選び方です。
ちなみに筆者は、スイッチで回路を切り替えてジャズベにもプレベにもなるG&L L-2000というベースを愛用しています。
▶︎筆者の愛機 究極のエレキベースG&L L-2000について
おまけ: PJについて
ジャズベとプレベの複合機ということで
- フロントにはP(プレベ)のピックアップ
- リアにはJ(ジャズベ)のピックアップ
ブリブリなプレシジョンベースのサウンドに、抜けの良い繊細なジャズベースのサウンドを混ぜられる。「良いとこ取りなベース!」なんて売り出され方をしていますが、
筆者個人としてはどっちつかずな印象。
異なる回路のピックアップを組み合わせているので、お互いのピックアップが拾うサウンドが馴染むことはなく。
リア側のハムキャンセリングが働かなかったり。
リア側のボリュームをゼロにしても、純正のプレベのサウンドは配線の関係で再現できなかったり。
全てにおいて中途半端かなといった印象。
ただ、PJベースにしか出せないサウンドというのも間違いなく存在します。
PJ独特の音色が欲しい方には、PJ以外の選択肢はありません。
参考までに。