こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
「えー、ベース弾けるの!? なんか弾いてみてよ!」我々ベース弾きにとって、ドキッとする瞬間ランキングの上位に君臨する「なんか弾いてみてよ!」です。
家に友達を呼んだときなんかに、一度は言われた経験があるのではないでしょうか。
ギタリストならば、カッコいいソロを1発かましてやれば女性は一目惚れです。
お洒落なコードを4つくらい並べてあげれば、そのままホテルへ直行ですよ。
ところがベーシストの場合は。
楽曲のベースラインなんて単体で弾いて聞かせても「……?」ってなるのがオチです。
1人でCのルート弾きなんてしたら、もはや般若心経です。
さて、どうやって対処しましょう。
何を弾けばいいのでしょう。
今回の記事では「なんか弾いてみて!」への対応についてお話してみたいと思います。
ベースで「なんか弾いてみてよ」と言われたら
JKにインタビューしてみた
楽器に対して色眼鏡を持たない「聞き専」の方にインタビューさせて頂きました。我々演奏屋とは違う視点を持った方々の生の声は、非常に参考になります。
なんと、今回のゲストは華の女子高生ですよ!!
JKですよ!!
生徒さん経由で「楽器弾いたことない人」ということで紹介していただきました(笑)
以下、要所をまとめた会話内容です。
Q. 誰かに「なんか弾いてみてよ」と言った時に、どんな演奏が返ってきたら嬉しいですか?
A.うーん、正直ちょうどいいのを鳴らしてくれたら何でも満足です。私は楽器が弾けないので、音が出るだけで凄いなって思うんです。
ちょうどいいの。
ちょうどいいの。
Q. こんな感じでも良いんですか?
A.めっちゃ良いですね!ちょうどいいです!(笑)
やっぱり知っている曲だと「おぉ!」ってなります!
ネタっぽい感じも良いと思います!
やっぱり知っている曲だと「おぉ!」ってなります!
ネタっぽい感じも良いと思います!
Q. では、逆にどんな演奏を返されると嫌ですか?
A. ベーシストの人ってバチバチやるじゃないですか。
Q.こういうの(スラップ)ですか?
(資生堂uno)
(資生堂uno)
A.あぁ〜、そうです。たしかに凄いとは思うけど「そんなに張り切らなくてもいいよ」みたいな(笑)
正直ヒきます。
正直ヒきます。
予想外の回答が返ってきました。
切り札だと思っていたスラップ奏法が、早々に斬られてしまいました。
ベースを弾く人間側から見ると、迫力があって技術も必要なスラップは責めの一打です。
ところが、派手なスラップは聞き手によっては否定的な意見もあるようです。
では、何が正解なのでしょうか…?
いろいろ訊いてみました
Q. ちなみにこういうのはどうですか? すごくベースらしいやつ。
(ルート弾き)
(ルート弾き)
A. あー、ベースらしい(苦笑)
地味ですよね。無しですよね。
ごめんなさい。
わかってました。
すみません。
Q. じゃあ、こんなのはどうでしょう?
A. あー、これ知ってる!これ弾かれたら普通に好きです!!
コレね。弾き始めると終わりどころが見えないんですよ。
ウケる(笑)
たしかに終われないw
たしかに終われないw
Q. もう少し軽いやつで、こんなのはどうでしょう。
A. ちょうどいいですね!このくらいのがちょうどいいんじゃないですか!
ちょうどいいですか!
メンバー紹介とかで弾いてそうですよね(笑)
Q. ちなみに、これはあんまりウケないと思うんですけど…どうでしょう。
僕の本職はジャズマンなので、こういうの得意なんですけど…。
僕の本職はジャズマンなので、こういうの得意なんですけど…。
A. 無しかも(笑)
ですよね。
ごめんなさい。
撃沈でした。
ここまでのまとめ
なんということでしょう。
僕の大好きなウォーキングベースまで斬られてしまいました。
需要と供給のバランスは難しいですね。
統計的に見ると極端にベースらしいバッキングよりも、少し華のあるフレーズがウケるのは間違いなさそうです。
とくにマイナーペンタトニックスケール1発のフレーズは評判良かったです。
食いつきは無伴奏チェロ組曲第1番 プレリュードが圧倒的でした。
ただ、本当にこれは誰かが止めてくれないと終われないので諸刃の剣です(笑)
今回のインタビューを総合的に判断すると、
- 有名
- 簡潔
- 印象的
実際「弾いてみてよ!」と迫ってくるのは、大半が楽器を弾けない方々でしょう。
なので、難しいテクニックを披露するよりも有名で聞き覚えのあるメロディを弾いてあげるほうが効果的です。
※諸説あり。
今回の結論3点は、楽器屋さんでの試奏にも使用できます!
ベースの試し弾きの際には、ぜひこの記事のインタビューを思い出してください!
おまけ: 筆者の場合
筆者は「なんか弾いて!」に対しては久石譲さんの「海の見える街」や、椎名林檎さんの「丸ノ内サディスティック」あたりをソロベースでサササッと演奏したりします。
適度にゆるふわで、適度に華があるちょうどいい感じ。
今回お話を聞かせてくれた子も、
え、めっちゃ良いじゃないですか!もっと聴きたいです!
いつ「弾いてみてよ!」を頂いても快く対処できるように、皆さんもちょうどいいフレーズを用意しておきたいですね!
2018/03/17追記
帝国のマーチ、まさにドンピシャですね…!
- 有名
- 簡潔
- 印象的