ベーシストのためのスタッカートを安定させる練習方法

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こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。

ベーシストのためのメトロノームを使ったリズム感徹底強化プログラム。
今回のテーマは
「スタッカート(staccato)」

についてです。

実はスタッカートへの意識がベーシストとしての腕前を大きく左右するんです。
みなさんは正しいスタッカート、ちゃんと出来ていますか?

スタッカート(staccato)とは?

音符を本来の長さより短く演奏することを指示する用語。
引用: weblio辞書
そのままですね。
音を短く演奏する断音の記号です。

ただ音を短く演奏すればいいだけのようにも思えるんですけど、これが凄く奥が深いんです。
次の項目で例を見てみましょう。

ベースでスタッカートを演奏する

例えば。
Gの開放一発の単純な練習フレーズ。
みなさんはどんな風に演奏しますか?

  • 下手な例
  • 上手い例
違いを分かりやすくするために、少し大袈裟にはしているんですけど。
前者のように演奏している方が非常に多いんです!
僕の生徒さんも「ちょっとスタッカートでコレ弾いてみて!」と先ほどの譜面を渡すと、前者ような演奏になる方が大多数です。

果たして、この差は何なのか。

音を切る長さの違い

その答えは、断音のタイミングにあります。
上記の図を見てみてください。
の四角が音符です。
横幅は音符の長さを意味しています。
のほうは発音のタイミングは同じでも、音を切る位置はバラバラです。
これでは「リズム感が良い」とは言えませんね。
  • の例
のほうは音を切るタイミングが揃っています。
そうすることで、全体のノリが安定します。
  • の例
「スタッカートは音を短く切る」という曖昧な指示で覚えているから、演奏中の音の長さも曖昧になってしまうんですね。

ノートの長さに関しては「グルーヴを鍛える!ノートをスネアで切る練習をしてみよう」という記事で詳しく解説しているので、お時間があれば合わせて読んでみてください。

音を切る基準を決める

曖昧な音の長さを解決するためには、具体的なノートを切る基準を決めてしまいましょう。
スタッカートの長さについては諸説ありますが、僕は師匠から「3連の1つ目で切る」と教わりました。

なるほど、これなら「“短く切る”ってドコで切るんやねん」という疑問に対する明確な基準が生まれました。


例えば、こんなフレーズ。
4分音符のスタッカートです。

実際の発音は、上記のように4分音符を3連符に割って、その1つ目で切った長さで演奏します。

スタッカートの練習

それでは、実際に練習してみましょう。
本日の練習フレーズは冒頭のこちら。
BPM=120、G弦の開放です。

3連符の1つ目で切る

分かりやすいように、3連の表記にしてみました。
3連の1つ目で長さ音を安定させて演奏してみましょう。

このとき、ノートを3連で数えないで4分音符を刻みながら3連を捉えられるのが理想です。

3連符の2つ目で切る

体内の3連のリズム感を鍛えます。
3連の2つ目まで音を伸ばして演奏してみてください。

実際に、演奏する楽曲によってはスタッカートを3連符の2つ目の長さまで伸ばして演奏したほうが良い場合もあります。
他の演奏者のノリに合わせて、使い分けられると完璧ですね。

ノートの長さをコントロールする

上の項目でも説明しましたが、合奏する相手やその場の空気感によって必ずしも「3連の1つ目で音を切る」のが正しいとは限りません。
ノートを断音するタイミングが自分の中でコントロールできるようになりましょう。

  • 1小節目は3連符の1つ目まで
  • 2小節目は3連符の2つ目まで
  • 3小節目は3連符の3つ目まで
  • 4小節目は3連符を全て実音
慣れてきたら、順番を入れ替えた練習もしてみてください。
ノートの長さが自在にコントロールできるようにります。

まとめ

慣れてきたら、「3連分の1つ目16分音符の1つ目」なども試してみましょう。

曖昧な部分の定義を明確にすることによって、より論理的な演奏が可能になります。
細かいところをないがしろにせずに、自分の中で一つずつルールを定めていきましょう。

自分の発するノート全てに、理由と責任を持てるようになりましょう!
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