こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
生徒さんからの質問です。
Question
「指板に使われてる木が違うと音も違うんですか?」
これは中々マニアックなお話になってきます(笑)
気にしなければ都市伝説程度の認識でも構わない違いだし、
突き詰めて出音の波形を分析してみると意外と大きな差があるし。
今回の記事では、指板による音色の違いについてお話してみたいと思います。
忙しい人のためのまとめ
・ローズウッド:
柔らかいサウンド
・メイプル:
明るいサウンド
・エボニー:
素直なサウンド
各指板の特徴
詳しく見ていきましょう。
※普段は使わないベースたちを引っ張り出してきたので、弦や指板が汚れています(´・_・`)
ローズウッド(Rosewood)
日本名は紫檀(シタン)。
指板としては最も普及している木材になります。
音の立ち上がりは滑らかで、太いサウンド。
だけど音の輪郭は決してボヤけない。
主張し過ぎない高音と、埋もれることのない低音。
攻守共にバランスのとれた指板材です。
メイプル(Maple)
日本名は楓(カエデ)。
その硬い(反りにくい)性質からネック材としても使われることが非常に多く、ネックと指板が一体のモデルも存在します。
音の立ち上がりが早く、明るいサウンドが特徴的。
中域〜高域に強くて、アタックも出やすい。
バッキバキのスラップをやるならメイプル一択です。
エボニー(Ebony)
日本名は黒檀(コクタン)。
エレキベースの前身である、コントラバスの指板に使用されている高級な木材です。
音の立ち上がりは最速。
それでいて角が立ち過ぎない。
メイプルに比べて、低音の出力にも優れている。
癖のない素直で従順な音が欲しいならコレ。
一長一短
メイプルはしっかりと弾き手がアタックをコントロールしてあげる必要があったり。ローズウッドは劣化に強いけど、逆にエボニーは乾燥に弱いのでオイルでのメンテナンスが必須だったり。
それぞれの木材に一長一短の特徴があるので、一概に「この指板材がオススメだよ!」とは言えません。
ちなみに僕はエボニー指板が好物です。
理由はもちろん真っ黒で美しいから!
音色を決める要因は他にも
オイルフィニッシュにすると音がボケたり。
ボディとの繋ぎ目のボルトが影響してきたり。
楽器の木材による音色の変化は、一筋縄ではいきません。
エフェクターやアンプで歪ませるなら、指板による音色の変化はほとんど関係なくなったりします。
指板材は音色以上に見た目への影響が大きいので、ビジュアル的に見て好きな色の指板を選べばいいんじゃないかな!というのが僕からのワンポイントアドバイスです(笑)