
こんにちは、ベース講師の高橋和明(@KAZUAKI_virgiL)です。
生徒さんからの質問です。
単位は「度」になります。
隣同士のフレットは半音の距離!
1つ離れたフレットは全音の距離になります!
音楽の基本を勉強するうえで、絶対に知っておかなくてはいけない「全音」と「半音」。
「#(シャープ)は半音あげる」
「♭(フラット)は半音さげる」
日常で当たり前のように使っている「半音」という言葉について、今回は少しだけ詳しく掘り下げてみたいと思います。
スケールの仕組みや度数について正しく理解するためには必ず全音・半音の知識が必要になってくるので、この記事でしっかり勉強しちゃいましょう!
全音と半音とは

「全音」と「半音」は、どちらも音と音の距離をあらわす言葉になります。
また、この2つを総称して「音程」と呼びます。
正確には、音程をあらわす言葉として「全音」「半音」という言葉が使われます!
1m = 音程
1cm =全音
5mm =半音
イメージとしては、こんな感じでしょうか。
英語で考えてみるととっても分かりやすいので、あわせて紹介しますね。
まず、「音程」のことを英語では
といいます。
間隔のことをインターバルって言いますよね!
スポーツの世界なんかでもよく使う言葉だと思います!
そして、全音と半音はそれぞれ英語にすると
半音 = half tone (ハーフトーン)
となります。
wholeはホールケーキのホール!
halfがハーフサイズのハーフですね!
どうでしょう。
間隔(インターバル)をあらわす言葉が全(ホール)と半(ハーフ)ということが伝わったんじゃないでしょうか。
toneはstepとも言います!
例) whole step, half step
ベースの指板で見るインターバル

今度は、インターバルについて楽器のフレットで視覚的に考えてみましょう。
- 隣同士のフレットは半音の関係
- 半音×2の距離になると全音の関係
これが指板上の全音と半音の位置関係です。

実音で具体的に解説すると、
- ミとファの距離は隣同士なので半音。
- ドとレの距離は1フレット離れているので全音。
ということになります。
ドの全音上はレ、
ドの半音下はシということになります!
半音12個で1オクターブ

我々が普段耳にする「12平均律」の世界では、1オクターブは半音12個で構成されています。
ベースは0フレット(開放)から12フレットまでで1オクターブになりますよね!
これを逆算して言い換えると
1オクターブを12等分したうちの1つあたりが「半音」という音程
ということになります!
音程の知識が活躍する場面
1.音程とスケールについて
全音と半音の知識の使い方の例として、スケールについてかんたんに紹介します。

ドレミファソラシド。
いわゆるメジャースケールは全全半全全全半という配列で構成されています。
全全半全全全半 = メジャースケールの配列
という言い方のほうが正しいですね。
「全音と半音がどんな順番で並んでいるか」で、スケールの名称が決まります!
例えば半全全全半全全という構成ならフリジアンスケールというスケールになります。

メジャースケールと対をなすマイナースケールは全半全全半全全という配列です。
このように、スケールの判断をするときに 全音と半音という概念が役に立ってきます。
メジャースケールは全全半全全全半
マイナースケールは全半全全半全全
専門学校時代の音楽理論の時間に、これを嫌になるほど暗記させられました。
2.度数について
短2度(m2nd)
長2度(M2nd)
短3度(m3rd)
長3度(M3rd)
完全4度(P4th)
増4度/減5度(+4th,-5th)
完全5度(P5th)
短6度(m6th)
長6度(M6th)
短7度(m7th)
長7度(M7th)
完全8度(Hi-Root)
同音
半音1つ
全音1つ
全音1つ半音1つ
全音2つ
全音2つ半音1つ
全音3つ
全音3つ半音1つ
全音4つ
全音4つ半音1つ
全音5つ
全音5つ半音1つ
全音6つ
もう一点。
音程について理解できると、今まで指板上の配置に頼っていた各音との度数関係を理論的に導き出すことができるようになります。

ベースの指板に依存せずに度数が理解できるようになれば、ベーシスト以外のミュージシャンとも音楽理論で会話することができるようになりますね!
ピアノの鍵盤で見るインターバル

音楽の基本、鍵盤でも確認しておきましょう。
隣り合った白鍵は全音の関係、白鍵と黒鍵は半音の関係になります。
ピアノが弾けなくても「黒鍵は半音!」というイメージは誰でも持っているのではないでしょうか。

- ミとファの間
- シとドの間
ここには黒鍵がないことに注目!
隣り合った白鍵同士ですが、この部分は半音の関係になります。
ピアノでは「鍵盤ひとつあたりが半音の距離」と覚えると分かりやすいですね。
EとFは半音!
BとCは半音!
大切なのはこの2ヶ所ですね!
ピアノロールで見るインターバル

DAWのピアノロールで見ると、こんな感じ。
ベースの指板と同じで、1つ飛ばしになっているのが全音の関係になります。

隙間なく重なっているのが、半音の位置関係です。
全音・半音については、もう完璧ですね!
まとめ
- 「フレット1つ=半音」
- 「フレット2つ=全音」
- 「半音12個で1オクターブ」
- 「EとFは半音の関係」
- 「BとCも半音の関係」
- 「他の音は全音の関係」
この6点の内容が理解できれば、全音・半音については100点満点です!
【次の記事】音度と音程の関係について
音程についての基本知識がわかったところで、問題提起です。

「DとGの距離を、なんとあらわせば言いでしょう?」
「音度と音程の関係について」の記事では、全音・半音の知識を使って音度についての概念をより詳しく解説しています。
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