
こんにちは、ベース講師の和明さん(@KAZUAKI_virgiL)です。
今回のテーマは
ベースの演奏による指の水ぶくれ
についてです。
今期のイベントシーズンのハードな営業の中で、やってしまいました。
▶イベントシーズンで大忙し!現役ベース講師の現状報告と今後の告知。

12月31日 大晦日。
久々に数時間にわたってアップライトベースを演奏し続けて、ステージから降りたあと指先になにやら違和感が…。

なんということでしょう。
間違いありません。
水ぶくれです。
とくにエレキとアップライトの二刀流のベーシストさんには、よくあるお話だと思います…!
ベーシストの皆さんなら、誰でも一度は経験があるであろう演奏による水ぶくれ。
とくに指先の水ぶくれというのは厄介で、嫌でも見えてしまう所なので一度発症すると気になって仕方ないんですよね。
そんなわずらわしい水ぶくれを早く治すには、放置が一番!
なんと発症から3日後には完治していました。
今回はそんなお話です。
ベースの演奏でできた水ぶくれを早く治す方法
僕は今まで「すぐ破る派」だったんですけど。
結論から書くと、「放置派」が一番早く治ります。

こちらが、水ぶくれができてから三日後の1月3日の写真。
完治!!!
あまりに違和感がなかったので、水ぶくれのことを忘れていました(笑)
痛みもないし、見た目も綺麗に治ります!
水ぶくれは放置が一番!
この結論に変わりはないので、念を押して真っ先に書いておきます。
コントラバスの演奏による水ぶくれ!
2019年2月17日。
再び水ぶくれができてしまったので(笑)、もう一度放置の検証です。

コントラバスのピチカートによる水ぶくれは、避けて通れない宿命です。
もうね、中指なんてぷにぷにです。
とくにアップライトベースでファンク系の楽曲を演奏するような場合には、通常の1.5〜2倍の力を込めて演奏しなきゃいけないので指先には大ダメージです。
音の立ち上がりが遅い楽器なので、タイトな音を出すためには瞬発力のあるピッキングが必要なのです…!

2月18〜20日。
構わずガシガシ弾きまくってました。
水ぶくれの皮って想像しているよりもずっと丈夫なんですね…!
感覚的にはぶにぶにとズレて今にもやぶれそうなんですけど、なかなか破裂しません。
この皮膚がズレるような違和感が嫌な人は、水ぶくれがなくなるまで楽器の練習を中断しましょう!

2月21日。
治癒!
4日目には問題なくベースを演奏できる状態に回復しました!
やっぱり水ぶくれは放置が一番!
水ぶくれを潰さないほうがいい理由

水ぶくれの中に溜まる液体は「滲出液(しんしゅつえき)」といって、皮膚の自然治癒を促す効果があります。
つまり水ぶくれとは、弦との摩擦でダメージを受けた皮膚を内側で修復してくれている状態なんです。
せっかく治癒機能のある液なのに、それを絞り出してしまうなんて……愚かです!
水ぶくれは放置しましょう!
水ぶくれができてしまったら
だんだんマメが固まって丈夫な指先になります。予防法はクリームを指先に塗る。ベタつかないタイプ(^_−)−☆RT @nanairo919: @seiji_kameda ウッドベースを弾いたら水ぶくれできて辛いです。そんなときどうしたらいいでしょう?
— 亀田誠治 Seiji Kameda (@seiji_kameda) 2012年1月14日
日本が世界に誇るベーシスト、亀田誠治師匠も実践している方法です。
指先にハンドクリームを塗ることで摩擦を軽減して、水ぶくれにかかる負荷を減らしましょう!
亀田誠治師匠が使用しているもの
さて。
水ぶくれに関する大事なことは全部書いてしまいました。
この記事の残りの内容は雑学です。
ベーシストと水ぶくれの関係やその対策について詳しく書いてあります。
指先の水ぶくれの気を紛らわせるために、時間潰しの感覚で読み進めてみてください。
水ぶくれができてしまった場合の練習方法なども紹介しています!
水ぶくれについて
水ぶくれの原因
通常、水ぶくれは
- 物理的な刺激(使いすぎ・火傷・靴ずれなど)
- ウィルス性(水疱瘡・ヘルペスなど)
- 湿疹(皮膚炎など)
などが原因で発生します。
我々ベーシストの水ぶくれは「物理的な刺激」ですね…!
ベーシストの水ぶくれの原因
ベーシストにとっての水ぶくれの原因は大きく分けると2つ。
- 1. 指先に力を入れ過ぎている場合
- 2. 慣れないコンディションの楽器を弾いた場合
とくに初心者さんに多いのは1のパターン。
2フィンガー時の脱力不足です。

エレキベースの場合だと、指先に水ぶくれができてしまうことが多いですよね。
他にも。
弦を通常のラウンド弦からテンションの強いフラット弦に張り変えたりすると、現場でご一緒するプロのベーシストさんでも水ぶくれができてしまうことがあります。
あとは今回の僕のように、普段はエレキを弾いている人が、たまにアップライトを弾くと水ぶくれになってしまったり。
ベーシストの場合は「力みすぎ」か「慣れない動作」のどちらかが大きな水ぶくれの原因になります。
練習をサボったりブランクがある状態でベースを弾くと「久々の慣れない動作」ということで水ぶくれができたりします。
指弾きによる水ぶくれ防止のために
ベースの水ぶくれは
「サボらず練習して、正しい力加減を身に付けよう!」
という、なんとも簡単なありがたい教えを守ることで防止できます。
弾き続けていれば、指先の皮膚も強化されて水ぶくれができなくなります。
これが難しいんだけどネ。
ベーシスト向けの水ぶくれの対処法

もし可能であれば、
水ぶくれができてしまったら、3〜4日練習をお休みしましょう!
「水ぶくれなんかに負けるな!」なんて根性論で演奏を継続して、もし水ぶくれが破れてしまったら返って治りが遅くなるだけです。
刺激で皮膚が破れるとズキズキしちゃうしネ…。
数日でキレイに治るんだから、ここはしっかり指を休めてあげるようにしましょう!
【アップライトベース修行中】
水ぶくれ on 水ぶくれで指先が凄いことになってる(笑)
あぁ、なんて楽しいんでしょう(੭ु ›ω‹ )੭ु⁾⁾生徒さんに「やっぱりドM先生は違いますわ…」って蔑むような目で見られた。 pic.twitter.com/nWSVKKYS1q
— 高橋和明 (@KAZUAKI_virgiL) 2019年2月26日
「ベースやめられねぇ!!たーのしー!!」
という具合に練習を続けていると、こんな感じで水ぶくれの中に(重なるように)水ぶくれができて指先が大変なことになります。
水ぶくれはコントラバス奏者の宿命です。
そのうち「昔は水ぶくれ作ってたなー」と笑える日が来ます!
指を使わない練習も
水ぶくれができた指を使わないサムピングや、ピック弾きの練習。
あとはベースの演奏のための音楽理論の勉強や、マインド(思考)のインプット。
2フィンガーを封印しても、ベースのために出来ることはたくさんあります。
「練習を休んでいる暇なんてねぇ!」という方は、ぜひBASS NOTE内の勉強記事を読んでみて下さい!
ベース講師の水ぶくれ体験談

改めて、冒頭のお話を掘り下げてみます。
僕が水ぶくれを作りまくっていたのは、学生時代のこと。
普段は大して練習なんてしないくせに、ライブ直前になると急に練習量が増えるんです。
付け焼き刃の練習タイムです。
ベーシストあるある…ですよね!(笑)
で、そのせいでライブの前の日の夜とかに水ぶくれを作るんです。
実に愚かです。
翌日にはライブを控えているので、少しでも指先の感覚を通常の状態に戻して挑みたい。
じゃあどうするか。
破るしかないじゃないか。
という脳筋思考で、今までは水ぶくれに穴をあけて急いで水を抜いた状態でステージに立ってました。
この方法、皮膚を破って水を抜く作業は全然痛くないんですけど。
元の色に戻った皮膚に弦が触れるとジンジンと痛いんですよね。
水ぶくれは放置が一番!

今回、久々に作ってしまった水ぶくれ。
「BASS NOTEの記事ネタになるじゃん!」
ぐらいの気持ちで試してみた結果――
触らずに放置していたほうが圧倒的に治りが早かったです。
ご覧の通り、3日後には元通り。
痛みも違和感もゼロです。
焦って無理やり水ぶくれを潰す必要なんて無かったんや…!
放置放置!
「潰したい…!」という方へ
「でも水ぶくれって痛いし邪魔だし……」
ちょっと待って!
そもそも、水ぶくれが痛むような力加減で演奏している人は根本的に力の入れ過ぎです!
そんな力加減で演奏をしているから、水ぶくれなんて作ってしまうのです!
正しい脱力具合でピッキングできていれば、水ぶくれが邪魔に感じることもありません。
これを機に、水ぶくれが痛まない程度の力加減を指に叩き込んじゃいましょう!
まとめ
- 水ぶくれは放置が一番!
水ぶくれは、ベーシストの勲章!
正しい力加減を身に着けて、水ぶくれを乗り越えましょう!